活動報告

憲法改悪NO ! 市民アクション・いしかわが開いた学習会「憲法から見た菅政権」(3月20日、石川県教育会館2階会議室)

 

【講演要旨】

「敵基地攻撃」論をめぐる問題点

神戸大学名誉教授  五十嵐正博

 国連憲章第51条(1945年6月26日採択、10月24日効力発生)では、「自衛権の発動は重大な武力攻撃が発生した場合に行使する」と規定しており、日本国憲法九条(1947年5月3日施行)では、戦争の放棄、戦力及び交戦権を否認している。

 「敵基地攻撃」論の出発点

 最初に国会で敵基地攻撃について議論になったのは1956年2月28日、当時の社会党の石橋政嗣議員が自衛隊法改正にあたり「自衛権」の定義を問うた衆議院内閣委員会である。鳩山一郎首相は「自衛のためということは国土を守るということ、国土を守ること以外はできない。飛行機でもって飛び出していって攻撃の基地を粉砕してしまうということまでは今の条文ではできない」、また船田中防衛庁長官は「急迫不正な侵害を排除するためにどうしても他の手段がない、敵の基地をたたくということは自衛権の範囲内において最小限許される」と答弁している。

安保法制における集団的自衛権の行使容認と「敵基地攻撃能力」

 2013年2月7日、安倍首相は「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」を設置。同年2月12日の衆院予算委員会で安倍首相は、「北朝鮮によるミサイル開発・核開発に関連して、策源地攻撃(=敵基地攻撃)と憲法との関係について、法理上では他に手段がないと認められるものに限り、敵の誘導弾等の基地を攻撃することは憲法が認める自衛の範囲内に含まれるが、現実の自衛隊の装備の在り方としては、策源地攻撃を目的とした装備体系の保有は考えていない」と従来の政府答弁を引き継いだ答弁をしている。

 しかし、この直後に渡米した安倍首相は、2月22日、日米首脳会談で安倍首相はオバマ大統領に、「集団的自衛権の検討を開始した」と報告している。帰国後の2月28日、安倍首相は衆院予算委員会で「策源地攻撃能力を米国に頼り続けてよいのかとの問題意識を示し、この議論は国際的な影響力があるので慎重に行なわれなければならないが、しっかり行う必要がある」と答弁している。

 そして2015年9月19日、戦争法=平和安全法制が可決された。2020年6月15日、河野太郎防衛庁長官が山口県と秋田県に設置を計画していた「イージス・アショア」の導入断念を表明した後、「敵基地攻撃論」が再浮上した。同年12月18日、安倍内閣は、「島嶼部を含む我が国への侵攻を試みる戦艦等に対して、脅威圏の外からの対処を行うためのスタンド・オフ防衛能力の強化が必要」と閣議決定している。長距離巡行ミサイルが必要という意味である。

 「敵基地攻撃」論の法理

 2003年1月、石破茂防衛庁長官は、自衛権の行使としての武力行使は、「おそれがあるときではだめ」だが、「被害が発生してからでは遅い」のであって、法的な構成は「着手の時期はいつか」にかかると発言している。

 国際法上で自衛権の発動には武力攻撃が発生することが必要で、武力攻撃の単なる恐れに対する先制的自衛権は認められないが、自衛権は被害が発生しておればその発動が可能である。つまり着手の時点が問題になる。

   自衛隊法76条1項1号(防衛出動)では、「首相が自衛隊に防衛出動を命じることができるのは、発生する明白な危険が切迫していると認められるにいたった事態が含まれる」と規定している。

「敵基地攻撃」論の落とし穴

 2003年、石破防衛庁長官は、「着手」について「相手国が東京を火の海にしてやるという意図を表明して、その実現のためにミサイルを屹立して燃料の注入を行うなどの準備を始めた場合」と発言している。

 2020年7月、河野防衛大臣は、「その時点の国際情勢、相手方の明示された意図、攻撃の手段、対応などによるものであり、個別具体的な状況に即して判断すべき」と発言している。要するに「着手」の客観的基準はないということ。ミサイルの「屹立」は実験や演習のためや、人工衛星の打ち上げの場合もある。IAの間違った勝手な判断でミサイル攻撃に着手してしまう危険性がある。

「策源地」の虚構

 「策源地」とは前線の作戦部隊に対して、必要物資の補給などの兵站、支援を行う後方基地である。河野防衛大臣は、「敵基地攻撃のためには移動式ミサイル発射機の位置をリアルタイムに把握するとともに地下のミサイル基地の正確な位置を把握し、まず防空用のレーダーや対空ミサイルを攻撃・無力化して相手国領空における制空権を一時的に確保したうえで、移動式ミサイル基地を破壊してミサイル発射能力を無力化し、攻撃の効果を把握した上で更なる攻撃を行うといった一連のオペレーションが必要」と述べている。つまり「敵基地攻撃」は、「基地」ないし「策源地」を対象としたものには限定されず、関連の軍事施設等に対する全面攻撃となる。

 国際法の国際人道法には、攻撃は軍事目標に限定する(区分原則=軍事目標主義)という制約がある。民間人や民間施設をミサイル攻撃することは国際法違反であり、到底許されることではない。

「安全保障環境」の虚像

政府は日本を取りまく「安全保障環境」の劇的な変化を事あるごとに説いているが、日本が「相手領域内でも弾道ミサイル等を阻止する能力」の保有に踏み切るなら、これが北朝鮮や中国にとっては自国の「安全保障環境」の一環の悪化と映ることが十分想像できる。

「抑止」の虚妄

 「敵基地攻撃」論は専守防衛の範囲内とされるから「攻撃」を前面に掲げるわけにはいかないと、自民党ミサイル防衛検討チームの提言(2020年8月4日)では、「敵基地攻撃」の用語を避け、「相手領域内でも弾道ミサイル等を担保する能力」の保有を認めると誤魔化している。

 1987年、国連第一回軍縮特別総会で採択された最終文書では、「真の永続的平和は、国連憲章が規定する安全保障体制の効果的な実施と軍縮と軍事力の急速かつ実質的な削減によってのみ、実現することができる」と明示されている。日本国憲法前文では、「平和のうちに生存する権利」が謳われており、日本は「人間の安全保障」を主導する立場にある。憲法学者の佐藤幸治氏は「この国際協調主義・平和主義こそ、日本国憲法最大の特徴といえるものであるが、日本国憲法が想定する「平和」は、ただ単に戦争のない状態ということではなく、自由主義(基本的人権尊重主義)が実現維持される状態ということが前提されている」と述べている。この日本国憲法を世界に広めていくことこそ求められている。

◎3月20日、石川県教育会館2階集会室で「憲法改悪NO!市民アクション・いしかわ」が開催した学習会・ディスカッションの報告要旨です。

 

 

憲法改悪NO!市民アクション・いしかわが開いた学習会「憲法から見た菅政権」(3月20日、石川県教育会館2階会議室)

 

【講演要旨】

日本学術会議任命拒否問題の背景

金沢大学名誉教授 村上清史

日本の科学技術戦略の大きな流れ

 1990年代はバブルが崩壊し、自己責任が叫ばれ、新自由主義の風潮が広がり、格差拡大が明らかになった時代です。政府は国際競争力の低下を克服するためと称して科学技術振興を謳い始め、1995年に科学技術基本法を制定し、第一期科学技術基本計画(1995年~2000年)を定めました。アメリカのレーガノミスクを真似て大学の特許、知的財産権の活用のための法整備をすすめ、大学が産業振興に貢献することを求めました。 

2003年、国立大学の法人化への移行

 第二期科学技術基本計画のとき、2003年には国立大学が法人化された以降、国立大学は運営交付金により賄われ、交付金は毎年1%づつ減額され、大学の研究力の低下が加速しています。この科学技術政策は大学を産業振興に奉仕させる施策と財政計画であり、これには人文社会系は除外されました。科学技術基本計画は5年毎に第三期、第四期と進められ、選択と集中を名目に大学を産業振興に結び付ける政策課題に大型重点投資をおこなっています。

3・11を背景に、大学に軍事研究参入を誘導

 3・11大震災以後、安全と安心を掲げて技術革新による社会変容=イノベーション政策の司令塔を強化しています。防衛省に軍事研究促進補助金制度が導入され、大学に軍事研究参入を誘導しています。これまで20年近い科学技術政策のもと、国立大学の運営交付金は15%削減され、大学評価による大学間格差は80%~120%に広がり、今後さらに60%~150%に拡大すると予想されています。国立大学は政府の政策に忠実な学長を中心に運営を進め、大型競争資金を獲得することを競っている状態です。

 結果として、特に地方の国立大学は著しい研究力の低下と教職員の荷重負担による疲弊、若手研究者の不安定雇用と貧困が進んでいます。

大きな政策転換となる第六期科学技術基本計画

 このような科学技術政策の失敗を総括しないまま、今年4月から施行される第六期科学技術基本計画では重要な政策変更が行われようとしています。

 第一に、イノベーションでこれまで除外してきや人文社会領域を含め、その貢献・参加を求めています。この背景にはスマホやネット販売、オンライン会議など社会の生活様式の変化があります。この分野の科学技術の多くは諸外国に依存しているため、日本から社会変容を起こすような技術革新のイノベーション振興には、人文社会系の研究者を取り込むことが不可欠と強く意識し始めています。

 第二は、大学に株式会社などの外部組織の設立を誘導する政策です。大学の教員が外部組織に参加し、大学のルールから外れた処遇や兼業をおこない、別に報酬を受け取るイメージです。このような政策を実現できる学長の強い権限、ガバナンスの確立を求めて大学の在り方を大きく変えようとしています。

 この二つの変化は国立大学の法人化に次ぐ重要な科学技術政策の転換です。

日本学術会議は軍事研究に非協力を保持

 今日、科学技術は相互に発展して私たちの生活や社会の在り方を変えています。この成果が国民の暮らしや生活に生かせるかどうか、世界の貧困や自然破壊を防ぐために生かせるかどうかが重要です。これまで日本学術会議は、科学の果たすべき役割を検討し、多くの成果を提言してきました。理学・工学、生命科学、人文・社会科学と異なる三つの領域の科学者が一同に組織されたアカデミーは世界でも稀です。まさに「総合的、俯瞰的」に検討をおこなえる組織です。その自主性、自律性は憲法で保障された「学問の自由」にもとづくもので、日本学術会議法で担保されているものです。

 菅総理の勝手の判断で任命を拒否することは明らかな違法行為であり、現在もなお欠員のままである責任は政府にあります。また戦争に加担した科学者の深い反省の中から誕生した日本学術会議は、軍事研究に非協力の立場を保持しています。このような立場をとっているアカデミーは世界に類を見ません。これを支えている根底は戦争放棄を謳う日本国憲法です。

 今日の日本学術会議への攻撃は、アメリカの軍事世界戦略に組み込まれ、9条改悪をねらう現政権の動きの一環です。大学や学術分野全体の枠組みを政府や財界に奉仕するシステムに変える動きのなかで、批判的或いは代替え案を研究する学者を排除しようとしているのが今回の任命拒否のねらいです。それは日本国憲法の戦争放棄と学問の自由を根底から侵害する重大な攻撃であり、国民的なたたかいが求められていると思います。

◎3月20日、石川県教育会館二階集会室で「憲法改悪NO!市民アクション・いしかわ」が開催した学習会・ディスカッションの報告要旨です。

 

 

「いしかわの戦争と平和」編集委員会が作成した『記憶の灯り 希望の宙へ』正誤表(2020年10月20日付)を紹介します。

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シリーズ戦争・学習会(第1回)>
         オリンピックと戦争
          講師 スポーツジャーナリスト  谷口源太郎

         講師の谷口源太郎さん

 東京オリンピックは根幹から揺れている。何のために東京でオリンピックを開くのか。何を目指しているのか。2020年東京大会を主導したのは森喜朗元首相である。森喜朗・東京大会組織委員会会長が考えるスポーツとは何か。森会長は「スポーツの精神は滅私奉公である」と云っている。スポーツとはお互いに理解し尊敬しあうものであり、自分を殺して公に尽すことはありえない。滅私奉公、国に奉仕することはオリンピック精神と真逆である。
 森会長はラグビーでよく使われる「オール・フォー・ワン、ワン・フォー・オール」にならって、「オールジャパン」を掲げ、2020年東京オリンピックを「国民一丸」となり、「国民総動員体制」を作り上げようとしている。このようにオリンピック精神と相反する思想のもとで東京大会を招致した。
 

 戦争によって砕かれたオリンピズム
 1925年制定のオリンピック憲章では「スポーツを通じ、相互理解の増進と友好の精神にのっとって若人たちを教育し、それによって、より良い、より平和な世界の建設に協力すること」と記載され、平和主義・国際主義を強調している。このオリンピック憲章の理念(オリンピズム)は、他の国際的なスポーツイベントにはない大きな特徴である。このオリンピズムは、戦争に対しどれだけ贖う力になっただろうか。戦争により、第一次世界大戦で1916年の第6回ベルリン大会、日中戦争で1940の第12回東京大会、第二次世界大戦で1944年の第13回ロンドン大会の3大会が中止になった。国際オリンピック委員会(IOC)はこの三大会中止の総括、自己批判をしっかりやっていない。

 東西冷戦とモスクワ大会ボイコット
 東西冷戦の時代、カーター米国大統領がソ連のアフガニスタン侵攻を理由に1980年のモスクワ大会のボイコットを呼びかけ、西ドイツ、日本など50か国が同調し、参加国は81に過ぎなかった。先の3大会中止とこの大規模ボイコットで「オリンピックは終焉した」との見方が広がった。さらにソ連をはじめ社会主義国が1984年のロスアンゼルス大会をボイコットした。また同大会はオリンピック憲章の理念を完全に放棄して、商業主義に走り、興行としての国際スポーツイベントに変質してしまった。それ以後のオリンピックは、全て商業主義(マネーファースト)でおこなわれている。
 

 国威発揚の道具にされる選手たち
 もう一つの特徴は、国威発揚を背景にした国家間のメダル競争である。メダル競争の負の遺産がドーピング問題だ。クスリで人間の限界を超える力を発揮させてメダルの獲得競争がエスカレートしている。毎回の大会で違反者が出ており、今やドーピングは押さえようがない。
 この背景にあるのが勝利至上主義、金メダルでなければ意味がない。2020年東京オリンピックの日本チームの最大の目標が(金メダル30個獲得)であり、これ以外に目標がない。ここに焦点を当ててヒト、モノ、カネを集中させている。
 このため選手は二重の意味で疎外されている。一つは商業主義のもと商品として選手はスポンサーと契約を結び、広告宣伝役を担わされている。もう一つはメダル獲得(日の丸を上げる)ために頑張ることを強いられ、国威発揚の道具にされている。このようにオリンピックが商業主義とナショナリズムに陥っていることにつき、選手たちはあまりにも無自覚ではないのか。

 安倍首相のオリ・パラ翼賛の狙い
 安倍首相が唱える「積極的平和主義」とは、改憲して自衛隊を軍隊として認め、海外派兵ができる「戦争をする国」になることである。いま中東地域に(調査・監視を名目に)自衛隊を派遣しており、他方、「福島はアンダーコントロールされている」と大ウソをついて東京オリンピックを招致した。安倍首相は、今年1月20日の施政方針演説でもすべての項目にオリンピック・パラリンピックをからませて翼賛し、国民が一体となって新しい時代(改憲)に踏み出すことを訴えた。オリンピック・パラリンピックの露骨な政治利用である。このままでは東京大会は、改憲―「戦争する国づくり」につながる恐ろしいオリンピックになる。
 

 戦争とパラリンピック
 パラリンピックも戦争と結びついている。第二次世界大戦の戦闘によって脊髄を損傷し、車椅子を使用するようになった下半身麻痺者のリハビリとしてスポーツが取り入れられた。1948年ロンドン大会の開会式に合わせて病院内でアーチェリー競技会を開催。1952年のヘルシンキ大会で「国際ストーク・マンデビル競技大会」に発展。1964年の東京大会から「パラリンピック」(パラプレジア=下半身麻痺者とオリンピックを組み合わせた日本製の造語)と呼ばれるようになった。
 障害者のためのリハビリは意味があり、日常的にスポーツができる環境整備が大事だが、国威発揚のメダル獲得に走っているのが実情だ。パラリンピックは障害者スポーツのエリート化であり、東京大会後には予算が大幅にカットされ、障害者のスポーツ環境が劣悪に、負の遺産となることが危惧される。
 

 「復興オリンピック」の名のもとに
 森会長や安倍首相は「復興オリンピック」と謳っているが、地元の人たちは決して納得していない。帰宅困難地域はどんどん解消されているが、実際に戻ってくる人は少ない。なぜなら従来あった住民の生活やコミュニティが根こそぎ壊されたからだ。
 東京大会の聖火リレーのスタート地点が福島のJヴィレッジ。このJヴィレッジは原発事故対応の拠点になったところで防護服を洗浄した大量の汚染水や、セシュウム・ボール(粒子)が空中には飛散していた。実際にJヴィレッジの近くで高濃度の放射線量が計測されている。「復興オリンピック」の名のもとにこの場所で聖火リレーをスタートさせるのは人命軽視である。3月26日、福島を皮切りに聖火リレーは全国一丸となって全都道府県をまわる。これをNHKはじめメディアが大きく取り上げる。 
 東京大会のオリンピックをNHKは連日、民放は各社日替わりで放送する。大会期間中は一日中、オリンピック番組が占め、オリンピック翼賛報道となる。「全国民一丸になって」「滅私奉公」で盛り上げていく方向につくられていくだろう。
 このようにオリンピックはいろんな問題をはらみながら国策として国家主導で大きな流れがつくられようとしている。大きな危機感を持って、批判的に注視していきたい。
  
◎2月22日、金沢市歌劇座3階大練習室で開かれた戦争をさせない石川の会の2020年学習会・シリーズ「戦争」(第1回)の講演要旨です。

 戦争をさせない石川の会が6月9日(土)午後2時から金沢歌劇座2階大集会室で東京新聞記者・望月衣塑子さんの講演会を開催します。演題は「なぜ、菅官房長官の会見に臨むのか〜進む武器輸出、もりかけ疑惑、安倍政権とメディア〜」です。望月さんは防衛省の武器輸出、武器産業などを取材していますが、記者会見で菅義偉官房長官を鋭く追究し続けている記者としても注目を集めています。案内チラシをご覧いただき、ぜひ講演会に足をお運びください。また周りの方々にも声をかけお誘いくださるようお願いします。

案内チラシ印刷用(PDF:192KB)

劇映画「明日へー戦争は罪悪である」能美・金沢上映会 感想文 

 劇映画「明日へー戦争は罪悪である」の県内上映会が、11月11日津幡町から1月29日輪島市まで計13会場で開かれ、約1,400人の参加者がありました。

 映画のタイトル「戦争は罪悪である」にあるように、戦争には人を殺すという罪悪とともに、人の心も変えてしまうという罪悪があることをこの映画は描いています。

 いま安倍政権は憲法9条を変えて、戦争に向う国づくりを進めており、先の大戦のもとに〝戦争は罪悪である〟の反省に立ってつくられた平和憲法を変えようとしている折、一人一人が考え、行動することの大切さを学ぶことができる映画です。

 1月27日能美上映会、28日金沢上映会の感想文を紹介します。

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〇浄土真宗本派の僧侶です。毎年8月に戦没者追悼法要を行います。ひとこと述べるように心がけていますが、私自身戦争のことを知りません。私の親も貧しかった記憶しかない世代です。新聞をみて今日はぜひと思い寄せていただきました。

〇間違いなく現憲法は先の戦争の反省から生まれたもの。このかけがえのない地球や人間と同じ尊いものだと思います。日本人がこの現憲法を守ることで世界平和がかたつむりのようにゆっくりでも進んでいくことを信じ、人の自由や権利が侵されるような時は、おかしい!と声をあげていきたいです。

〇戦争が国民一人一人の生活に影響し、そしてまた国民一人一人の良心を問うものであることを、改めて実感しました。つらい選択をしなくてならなくなる前に今のうちに正しい選択と行動をしたいものです。

〇今日的な課題を深く考えるためにふさわしい映画でした。真に心に浸みる局本、映像であり、心に迫る多くのことを学びました。中原丈雄さんの演技は迫力ある名演技でした。明日へ、私もまた勇気をもらいました。

 

 劇映画「明日へ 戦争は罪悪である」の自主上映が11月11日津幡会場を皮切りに同26日加賀会場、同30日金沢会場と連続して開催されており、来年1月29日輪島会場まで県内13会場で計画されています。

 11月30日、金沢21世紀美術館地下シアター21で開かれた金沢会場(1日3回上映)には約180人の参加者があり、多数の感想文が寄せられたので紹介します。

 

2017年11月30日 金沢21世紀美術館地下1階シアター21

映画「明日へ 戦争は罪悪である」金沢上映会 参加者感想文(27人)

〇ありがとうございました。みるべきものをみせて頂いた。他の方にも案内します。

〇身に沁み、胸打たれる映画でした。黙っていては賛成しているのと同じだと云われた和尚さんの言葉。勇気を出して今後とも運動に関わっていこうと思います。

〇私は61歳、父はぎりぎり戦地には行きませんでしたが、伯父は大陸に行き、精神分裂症になって帰ってきました。終戦から72年、私は戦争の如何なるものかを、身近に知る機会に恵まれまして幸いです。が、この映画を平成生まれの若い人たちに是非観て頂きたく思います。上映のために協力できることはないでしょうか?このチケットは私の主治医、城北病院精神科の松浦医師を通じて入手しました。

〇「戦争は罪悪である」その通りです。しかし私たち一人ひとりがしっかりとその思いに立たなければ周囲に流されてしまいます。今の日本の社会はあっという間にその流れにのみこまれて行きそうな気配を感じています。何とか流れを変えたい、同じ思いを持つ人たちの団結が欠かせないと思います。

〇内容は良かったです。でも政治色がでていてガッカリです。人の心を誘導しています。戦時と変わっていませんね!!

〇とてもいい映画でした。今、政府はどんどん戦争出来るように憲法を作り変えている。自民党は公明党と組んで多数決の原理を利用してやりたい放題になっている。絶対戦争反対です。

〇戦争は罪悪と改めて教えられた良い映画でした。これからも世界平和のために祈り続けて行きたいと思いました。ありがとうございました。

〇平和への想いが強く感じられる映画でした。ぜひ、一般上映してほしいと思います。

〇植木等さんのお父さんも戦争に反対した浄土真宗の僧侶だったと知ってびっくりしました。不殺生は本当に動物も含め大事なことと思います。

〇すばらしい映画でした。初めは軽い気持ちで鑑賞していました。深い感動を与える、今の時点で重要な内容をなげかける映画でした。広めたいと思っています。

〇おびやかされる個人・宗教・教育の自由、憲法改悪の危機をリアルに体感。市民に怒りの輪を広げたい。

〇若い方に観ていただきたいと思いました。9条の大切さをあらためてかみしめています。

ずっとーーー平和な世の中が続きますように♡

〇誠に不殺生です。九条は護らねばなりません。それにつけてもわずかな革新が更に分裂している現状を嘆きます。まだまだありますが、この位にしておきます。

〇こんな事もあったのかと考えさせられました。良かったです。

〇大変勉強になりました。声を出すことは勇気がいりますが、草の根で訴えて行くことが必要と感じます。戦争は罪悪を理解出来ました。ありがとうございます。

〇戦争とは何か考えさせられました。戦争は反対です。

〇想像以上によかったです。戦争に反対された14人のお坊さまのお名前も出て、リアルでした。植木等さんのお父さんがお寺、は知ってたけど、びっくり!戦争は罪悪である、と言い続けます。

〇命は一番尊いもの ⇒ 戦争は罪悪 ⇒ 一生懸命に語りかける和尚の姿に涙が出ました。今の憲法改悪―〝戦争をしたがる政権に絶対反対〟と言い続けたいです。

〇観客は年輩の方が多く見られましたが、是非若い人たちに見て頂きたい作品です。PRします。

〇戦争中に非国民と云われながらも反対した人がいたことがよく解った。それで僧職をうばわれながらも14人もの僧がいたことがうれしい。

〇時代の波に流されず、真実を考えつづけ、行動できる自分でありたいと思います。

〇最後までがんばった僧侶がいたこと、私たちのしなければならないことを学びました。

〇戦争は罪悪、そのとうり! 人間の心も体も不幸、悲しみ 最も罪な事 絶対に起こしてはならないこと

〇3歳の娘がいます。来年1月2人目が産まれる予定です。私たち若い世代が観るべき映画だと思いました。「時代にのみこまれるな」師匠の言葉がとても印象に残りました。

〇感動の映画でした。あの時代のことでなく、今の時代のことと思いました。

〇ありがとうございました。しかし、なぜ人は歴史を忘れてしますのか。反省をしないのか。今が心配でなりません。

〇今一番知って欲しいことを描いた作品でした。多くの人にみて頂きたい。

「解散・総選挙に対するいしかわ市民連合の見解」を発表する河合隆平事務局長(前列左から3人目) 10月3日、県庁記者会見室


記者会見には多くの報道機関の取材がありました

 

   戦争をさせない石川の会も賛同団体になっている「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める!いしかわ市民連合」は、10月3日県庁記者会見室にて衆議院解散・総選挙に対する見解を発表しました。記者会見にはいしかわ市民連合共同代表の金森俊朗、河崎俊栄、須藤春夫、河合隆平各氏はじめ、賛同者12人が参加し、新聞社・放送局5社の取材がありました。

 記者からは「民進党の希望の党への合流に対する感想」「県内の民進党・予定候補者3人が希望の党に公認申請していることへの対応」「立憲民主党が結成されたことへの評価」「希望の党への働きかけは?」「政権交代の可能性の有無について」「予定候補者3人が希望の党公認になった場合、共産党・社民党と歩調を合わせるのか」「市民連合の今後の活動計画」など多岐にわたる質疑応答があり、10月10日告示の1週間前のタイムリーな記者会見になりました。

 いしかわ市民連合は明日、民進党石川県支部総連合会、社民党石川県連合、共産党石川県委員会を訪問し、立憲主義を守るために、野党共闘を復活することを申し入れます。

 本日記者会見した「解散総選挙に対するいしかわ市民連合の見解」を本会ホームページに紹介します。

 

 解散総選挙に対するいしかわ市民連合の見解

 9月28日の臨時国会の冒頭で衆議院が解散され、総選挙が10月10日に公示、10月22日に投票となりました。審議すべき課題や明らかにすべき疑惑を多く残したまま、600億円もの税金を投じて行われる今回の解散総選挙の大義やタイミングについて、多くの市民が疑問を抱いています。

 一方、野党の動きとしては、民進党が希望の党に合流し、事実上の解党となりました。安保法制の廃止と立憲主義の回復という目標のもとに市民と立憲野党が共に努力し、各地域でつみあげてきた信頼や協力の枠組みが大きく損なわれたことへの失望を隠せません。

 安倍政権による政治の私物化と度重なる議会政治の否定は、立憲主義と民主主義を破壊するものとして絶対に許すことはできません。市民や有権者を置き去りにした野党や政治家の動きもまた、市民の政治に対する不信感を高め、政治に参加しようとする市民の思いを断ち切るものといわざるをえません。市民として、政党と連携しながら、流動する政治状況を変えていくだけの力を蓄えきれていないことも確かです。いしかわ市民連合は、9月26日に立憲4野党と「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」とのあいだで合意した7つの基本政策(注記)の実現にむけて、石川県内の立憲主義を守ろうとする野党・候補者との共闘を模索していきたいと考えています。

 県内の民進党からの立候補予定者3人も、希望の党への公認を申請しました。安保法制や憲法改正に対する根本的な立場が問われる以上、民進党と希望の党の合流は難航し、民主主義の政治とは相容れない「選別」と「排除」の論理にも反発と批判の声が高まっています。そして10月2日、希望の党への合流を否定し、立憲主義と民主主義の立場を表明する枝野幸男氏を中心に「立憲民主党」が結成されました。

 わたしたちは、希望の党への公認を申請した3人には、地域での地道な努力をつみ重ねながら、市民と交わしてきた「憲法を守り、個人を大切にする政治の実現」という約束を誠実に守り、「立憲民主党」から立候補し、市民と共闘することを強く求めます。民進党石川県支部総連合会には、3人の公認申請を取り消し、立憲主義と民主主義を守る政治勢力に結集する決断を求めるとともに、社会民主党石川県連合と日本共産党石川県委員会にも、わたしたち市民と力を合わせて、民進党および3人の立候補予定者にはたらきかけ、野党共闘を復活させる努力を求めていきます。

 今回の選挙でわたしたちは、立憲主義に背いて一部の強者による政治を進めるのか、それとも立憲主義を回復し個人の尊厳を守る政治の実現をめざすのかを判断することになります。日々のくらし、子育て、仕事にかかわる政策も欠かすことはできません。立憲主義と民主主義を守り、わたしたちの平和で安定した生活と子どもたちの未来に直結する政治を、市民と共に実現させていくために、わたしたちの率直な声を、信頼できる立候補予定者・立憲野党に届けていきましょう。

 いしかわ市民連合は、安倍政権を終わらせ、市民による政治をとりもどすために、市民が築いてきたゆるやかなつながりを土台に、個々人が納得、信頼できる候補予定者・政党を支援し、市民と立憲野党との共闘の回復にむけて、あらゆる可能性を追求していきます。

 2017年10月3日

安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める!いしかわ市民連合

 

(注記)衆議院議員総選挙における野党の戦い方と政策に関する要望 

 安倍晋三首相は、9 月28 日に召集する臨時国会の冒頭に衆議院を解散する決意を固めたと報じられています。憲法第53 条に基づく野党の臨時国会召集要求を無視し、さらに代表質問、予算委員会における質疑をすべて省略して選挙を行うことは、言論に基づく議会政治を否定し、立憲民主主義を破壊する暴挙と言わなければなりません。
 この総選挙で再び与党およびその補完勢力に3 分の2 以上の議席を与えるならば、安倍政権が憲法改正を発議することは確実で、この選挙は憲政擁護の最後の機会となりかねません。立憲主義の原理を共有する4野党は、小選挙区においてそれぞれの地域事情を勘案し、候補者をできる限り調整することで与野党1 対1 の構図を作り、国民に憲政と民主主義を擁護する選択肢を提供する責任があります。
 私たち、安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合は、4野党が以下の政策を重く受け止め、安倍政権を倒すという同じ方向性をもって、全力で闘うことを求めます。

1 憲法違反の安保法制を上書きする形で、安倍政権がさらに進めようとしている憲法改正とりわけ第9条改正への反対。
2 特定秘密保護法、安保法制、共謀罪法など安倍政権が行った立憲主義に反する諸法律の白紙撤回。
3 福島第一原発事故の検証のないままの原発再稼働を認めず、新しい日本のエネルギー政策の確立と地域社会再生により、原発ゼロ実現を目指すこと。
4 森友学園・加計学園及び南スーダン日報隠蔽の疑惑を徹底究明し、透明性が高く公平な行政を確立すること。
5 この国のすべての子ども、若者が、健やかに育ち、学び、働くことを可能にするための保育、教育、雇用に関する政策を飛躍的に拡充すること。
6 雇用の不安定化と過密労働を促す『働き方改革』に反対し、8 時間働けば暮らせる働くルールを実現し、生活を底上げする経済、社会保障政策を確立すること。
7 LGBTに対する差別解消施策をはじめ、女性に対する雇用差別や賃金格差を撤廃し、選択的夫婦別姓や議員男女同数化を実現すること。

2017年9月26日
安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合

 

9月5日、県政記者室にて戦争をさせない石川の会が記者会見をおこないました


声明文につき、記者からの質問に答える戦争をさせない石川の会メンバー

 

 

 戦争をさせない石川の会は9月5日、県政記者室にて「北朝鮮情勢の危機打開へ 米朝の直接対話を実現させよ」声明文につき、記者発表しました。この声明文は内閣総理大臣はじめ県内市民団体、労働団体、報道機関各社に送付します。声明文を以下に紹介します。

[声明] 北朝鮮情勢の危機打開へ、米朝の直接対話を実現させよ

 北朝鮮は8月30日に弾道ミサイルを発射させ、続いて9月3日には6回目となる核実験を行った。大陸間弾道ミサイル搭載用の水爆実験で過去最大の威力をもつといわれる。日本は過去二度にわたり原爆の恐ろしさを体験しており、北朝鮮の核実験・ミサイル開発の強行に何よりも厳しく糾弾するものである。

 北朝鮮のこのような態度は、米国との間で軍事力を背景とした威嚇、恫喝の応酬がエスカレートして生まれたものである。北朝鮮情勢をめぐる最大の危機は、米朝両国のこのような軍事的緊張が偶発や誤算などによって軍事衝突を引き起こす可能性が強まっていることにある。もしそうなれば、北東アジア地域のみならず世界の安定と平和を破壊し、おびただしい数の犠牲者をもたらすであろう。そのような軍事的衝突は絶対に回避しなければならない。

 危機の打開には、国際社会が追究するように「対話による解決」が求められている。国連安保理議長声明は「対話を通じた平和的で包括的な解決を」加盟国に呼びかけており、EUの政治安全保障委員会も北朝鮮情勢の「緊張緩和の緊急の必要性」を指摘し外交的努力を強めることで合意している。

 戦争をさせない石川の会は、米朝両国に対しこれ以上の軍事的な挑発を中止するとともに、現在の危機を打開するために無条件で米朝両国が直接対話に踏み出すことを強く求める。

 日本政府は米国との同盟関係を強調して「圧力と対話」による解決を表明しているが、北朝鮮問題を口実に「イージス・アショア」、「SM3ブロックⅡA」などの新たな迎撃ミサイルを導入する防衛予算を大幅に増大させ、国民には北朝鮮のミサイル発射に対して効果のない避難訓練や緊急情報を発令するなど不安や危機をあおっており、対話よりも圧力を強める姿勢をみせている。

 戦争をさせない石川の会は、日本政府に対し「対話否定論」の態度を改め、米国政府に対話に踏み切ることを説くとともに、国連で採択された核兵器禁止条約に照らして、北朝鮮の核も米国の核も否定する地域の安全保障の仕組みとして、「北東アジア非核兵器地帯」の実現に向け、リーダーシップを取るように強く求める。

 2017年9月5日

                        戦争をさせない石川の会 

                          共同代表 山村勝郎

                               莇 昭三

                               菅野昭夫

 

   戦争をさせない石川の会が昨日(6日)、金沢市総務課に提出した「市庁舎等管理規則の改正を求める要望書」にもとづく総務課長との交渉内容に関する毎日、北國、北陸中日各紙の報道記事を紹介します。

 北陸朝日放送では本日、16:45からの「Jちゃん」県内ニュース枠で報道します。

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安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める!いしかわ市民連合

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