お知らせ

 国際平和博物館ネットワークから提供いただいた『世界における平和のための博物館』から日本国内の平和博物館一覧(84ヵ所)を作成しました。ホームページに紹介します。

名称 住所
1 笹の墓標展示館 北海道雨竜郡幌加内町字朱麹内
2 北海道ノーモア・ヒバクシャ会館 北海道札幌市白石区平和通り17丁目北6-7
3 北海道平和祈念館 北海道山越郡長万部町字長万部413
4 青森空襲資料常設展示室 青森県青森市松原1丁目6-15 青森市教育委員会中央市民センター
5 北上平和記念展示館 岩手県北上市和賀町藤根14地割147-3
6 太平洋戦史館 岩手県奥州市衣川陣場下41
7 アウシュビッツ平和博物館 福島県白河市白坂三輪台245
8 水戸市平和記念館 茨城県水戸市中央1-4-1
9 朝露館(関谷興仁陶板彫刻美術館) 栃木県芳賀郡益子町4117-3
10 原爆の図丸木美術館 埼玉県東松山市下唐子1401
11 埼玉県平和資料館(埼玉ピースミュージアム) 埼玉県東松山市岩殿241-113
12 中帰連平和記念館 埼玉県川越市笠幡1948-6
13 アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館(wam)」 東京都新宿区西早稲田2-3-18 AVACOビル2階
14 高麗博物館 東京都新宿区大久保1-12-1 第二韓国広場ビル7階
15 しょうけい館(戦傷病者史料館) 東京都千代田区九段南1丁目5-13
16 世田谷区立平和資料館(せたがや未来の平和館) 東京都世田谷区池尻1丁目5番27号 世田谷公園内
17 すみだ郷土文化資料館 東京都墨田区向島2-3-5
18 都立第五福竜丸展示館 東京都江東区夢の島2-1-1  夢の島公園内
19 東京大空襲・戦災資料センター 東京都江東区北砂1丁目5-4
20 中野区平和資料展示コーナー 東京都中野区中野4丁目8番1号 中野区役所4階
21 日本平和博物館(オンライン) ウェブサイト上の博物館
22 八王子平和原爆資料館 東京都八王子市元本郷町3丁目17-5
23 わだつみのこえ記念館 東京都文京区本郷5-29-13
24 川崎市平和館 神奈川県川崎市中原区木月住吉町33-1
25 創価学会戸田平和記念館 神奈川県横浜市中区山下町7-1
26 神奈川県立地球市民かながわプラザ 神奈川県横浜市栄区小菅ケ谷1-2-1
27 明治大学平和教育登戸研究所資料館 神奈川県川崎市多摩区東三田1-1-1 明治大学生田キャンパス内
28 長岡戦災資料館 新潟県長岡市城内町2丁目6番地17
29 山梨平和ミュージアム(石橋湛山記念館) 山梨県甲府市朝気1-1-30
30 満蒙開拓平和記念館 長野県下伊那郡阿智村駒場711-10
31 無言館 長野県上田市古安曽字山王山3462
32 人道の港・敦賀ムゼウム 福井県敦賀市金ケ崎町23-1
33 平和文化史料館ゆきのした 福井県福井市米松2丁目11-13
34 岐阜市平和資料館 岐阜県岐阜市橋本町1-10-23 ハートフルスクエアーG2階
35 杉原千畝記念館 岐阜県加茂郡八百津町八百津1071
36 静岡平和資料センター 静岡県静岡市葵区伝馬町10-25 中央ビル90 2階
37 浜松復興記念館 静岡県浜松市中区利町304-2
38 戦争と平和の資料館ピースあいち 愛知県名古屋市名東区よもぎ台2-820
39 滋賀県平和祈念館 滋賀県東近江市下中野町431
40 丹波マンガン記念館 京都府京都市右京区京北下中町東大谷32番地
41 舞鶴引揚記念館 京都府舞鶴市字平1584 引揚記念公園内
42 立命館大学国際平和ミュージアム 京都府京都市北区等持院北町56-1
43 大阪人権博物館(リバティおおさか) 大阪府大阪市浪速区浪速西3-6-36
44 ピースおおさか(大阪国際平和センター) 大阪府大阪市中央区大阪城2-1
45 吹田市立平和祈念資料館 大阪府吹田市津雲台1-2-1 千里ニュータウンプラザ8階
46 堺市立平和と人権資料館 大阪府堺市堺区南瓦町3番1号
47 アンネのバラの教会(アンネ・フランク資料館) 兵庫県西宮市甲陽園西山町4-7
48 神戸災害と戦災資料館 ウェブサイト上の資料館
49 戦没した船と海員の資料館 兵庫県神戸市中央区海岸通3-1-6 全日本海員組合関西地方支部内
50 西宮市平和資料館 兵庫県西宮市川添町15-26 西宮市教育センター1階
51 姫路市平和資料館 兵庫県姫路市西延末475番地
52 太地町立石垣記念館 和歌山県東牟婁郡太地町字常渡2902ー79
53 寺中美術館 和歌山県和歌山市府中4-2-54
54 岡山空襲展示室 岡山県岡山市北区駅元町15-1
55 大久野島毒ガス資料館 広島県竹原市中央5丁目1番35号
56 歴史と文学の館 志麻利 広島県神石郡神石高原町小畠1733
57 のぼり平和資料室(広島市立幟町小学校内) 広島県広島市中区幟町3-10
58 国立広島原爆死没者追悼平和祈念館 広島県広島市中区中島町1-6
59 広島平和記念資料館 広島県広島市中区中島町1-2
60 広島市立袋町小学校平和資料館 広島県広島市中区袋町6-36
61 福山市人権平和資料館 広島県福山市丸之内1-1-1
62 ホロコースト記念館 広島県福山市御幸町中津原815
63 三良坂平和美術館 広島県三次市三良坂町三良坂2825ー1
64 高松市平和記念館 香川県高松市番町1丁目8番15号
65 鳴門市ドイツ館 徳島県鳴門市大麻町桧字東山田55-2
66 平和資料室・草の家 高知県高知市升形9-11
67 高知市立自由民権記念館 高知県高知市桟橋通4丁目14-3
68 確井平和祈念館 福岡県嘉麻市上臼井767
69 平和祈念館やわらぎ 大分県佐伯市鶴谷町3丁目3-12
70 祈りの丘絵本美術館 長崎県長崎市南山手町2-10
71 岡まさはる記念長崎平和資料館 長崎県長崎市西坂町9-4
72 少国民資料館 長崎県長崎市田上3-17-47
73 国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館 長崎県長崎市平野町7番8号
74 長崎原爆資料館 長崎県長崎市平野町7番8号
75 ナガサキピースミュージアム 長崎県長崎市松ヶ枝町7-15
76 知覧特攻平和会館 鹿児島県南九州市知覧町郡17881
77 万世特攻平和祈念館 鹿児島県南さつま市加世田高橋1955-3
78 沖縄県平和祈念資料館 沖縄県糸満市魔文仁614-1
79 佐喜眞美術館 沖縄県宜野湾市上原358
80 対馬丸記念館 沖縄県那覇市若狭1-25-37
81 反戦平和資料館ヌチドゥタカラの家 沖縄県国頭郡伊江村東江前2300ー4
82 南風原文化センター 沖縄県島尻郡南風原町字喜屋武257
83 ひめゆり平和祈念資料館 沖縄県糸満市字伊原671-1
84 不屈館 沖縄県那覇市若狭2丁目21-5

(印刷用)PDF:238KB

 

◎国際平和博物館ネットワークから標記の出版物を進呈いただきました。戦争をさせない石川の会HPに紹介します。

『世界における平和のための博物館』について

拝啓   

    平和のための博物館関係の皆さま、2020年の年の瀬をむかえ、大変な一年でしたがいかがお過ごしでしょうか。
    私たちは国際平和博物館ネットワークという市民団体です。今年の9月に国際平和博物館会議をオンラインで開催しましたが、その時に『世界における平和のための博物館』という博物館名鑑を出版しました。最新版(英語、日本語版)はINMPのホームページで読むことができます。
https://sites.google.com/view/inmp‐2020/museums‐for‐peace-worldwide
    世界で303館そのうち日本は84館あります。原稿を送つて下さつた皆さまには、心よりお礼申し上げます。なお、連絡が取れなかった館については、ホームページを参考に執筆しました。もし訂正があれば、inmpoffice@gmail.comへご連絡いただけますとINMPのホームページで訂正させて頂きます。この本には写真がありませんが、INMPのホームページには載せています。(平和博物館の外観と展示など2枚)
   今回の国際平和博物館会議の報告、ビデオのほとんどを上記のホームページで見ることができます。ただし英語ですので、報告の日本語要旨を次アドレスで読むことができます。
https://drive.google.com/file/d/1FRUu4KxvA6b8NZlM9JauqX64J8gGhwkp/view
   なお海外の平和博物館の和訳や出版、発送では、立命館大学国際平和ミュージアムとINMPの会員の協力で実現しました。
   この本が、今後の活動や他館との連携に活用されることを願つています。
   寒い中ご自愛ください。

敬具

2020年12月23日
京都市北区等持院北町56‐ 1   立命館大学国際平和ミュージアム
INMPオフィス
山根和代
inmpoffice@gmail.com

 

編集者からのお願い

 近年、学校教育や社会教育の機関としての平和博物館の役割への期待が高まっており、多くの平和博物館が新設されたり、既存の博物館が改修されたりしています。また、序文やジョイスロアプセル教授の寄稿文にもあるように、博物館の内容が多様化する傾向にあり、各国の平和博物館の状況は刻々と変化しています。
 本書で取り上げた博物館は、これまで国連やINMP(International Network of Museums for Peace)などが発行してきた平和博物館アーカイブに収録されている博物館のリストをもとに、その後に出てきた新たな情報と合わせてまとめたものです。これまで接触する機会のなかった多くの国や地域で、新たな平和のための博物館が設立されている可能性があると考えています。
 また、COⅥD-19の影響が世界的に広がる中、従来の平和のための博物館は入場者数の激減と収入の激減に見舞われ、当然ながら変革を余儀なくされています。今後10年で戦争体験者が減少していく中で、戦争の「個人の記憶」を「社会的記憶」として保存することが求められるようになり、平和博物館は従来の実物や写真の展示に加えて、電子空間による情報発信にも力を入れていかなければならなくなります。平和資料館を取り巻く環境が変化する中で、平和資料館自体も変化を求められることは避けられず、次の10年は最近の10年とは大きく異なる新たな変化を遂げることが予想されます。
 したがって、本書の内容を常に刷新していくことが不可欠であり、それなしには本書のディレクトリの価値を維持することは困難です。本書の編集者は、INMPが世界の平和のための博物館をさらにネットワーク化していくためには、平和博物館に関する情報を収集・整理していくことが重要であり、後継者がINMPのウェブサイトの情報をさらに充実させていくことが不可欠であると考えています。そのためには、多くの方々の情報提供が必要となりますので、読者の皆様のご協力をお願いしたいと思います。
 情報提供は、inmpoffice@gmail.comまでお願いします。

 

日本平和委員会機関紙「平和新聞」2020年9月25日号に掲載された<書評>を紹介します

戦禍の記憶を次世代に

『いしかわの戦争と平和』発刊

日本平和委員会事務局長 千坂 純

 石川県平和委員会と「戦争をさせない石川の会」が協力し、このほど『記憶の灯り 希望の宙へ いしかわの戦争と平和』を発刊しました。

 石川県平和委員会は2000年に『石川県平和ガイドMAP』を、2007年には『戦争と金沢』を発刊。戦跡や軍事基地をめぐる平和ガイド活動を行ってきました。運動をすすめる中で県内の戦跡や戦争資料の調査・収集もさらに進み、「石川の会」と協力しての発刊となりました。

 本書の特徴は、日本軍国主義の侵略と敗北、戦後の歴史をしっかりと伝えながら、その中で石川県民がどう戦争に組み込まれ、どんな被害を受けたか、そして、どのように抵抗したかを、石川県に残る129カ所もの戦跡・史跡を丹念に取材し、くっきりと浮かび上がらせていることです。

 平和委員会の役員だけでなく、歴史家、郷土史研究家、詩人、写真家、グラフィックデザイナーなど、さまざまな分野の力を結集し、それぞれのぺージが豊富な写真や資料でビジェアルに編集され、戦跡を通じて日本と石川の歴史が学べる出色の出来栄えとなっています。最終頁にはすべての戦跡・史跡がマップで案内され、これを持って戦争と平和を考える旅ができるものになっています。

 石川県と細菌兵器開発を進めた731部隊との関わりを示す史跡、特攻基地跡や中国人・朝鮮人強制連行を悼む碑、地下軍需工場、治安維持法と闘った群像、平和憲法発布記念碑、戦後基地闘争の先駆けとなった内灘闘争の史跡、そして、航空自衛隊小松基地との闘い・・。戦争の悲惨さを刻印し、今日の平和運動をすすめる力となる一冊です。

 ◎オールカラー132頁・定価1300円(税込)

 ◎申し込みは090-2121-9741(山野)まで。

 

 

「記憶の灯り 希望の宙へ」の刊行を記念して、市民公開講演会を開催します。

日時:2020年10月10日(土)14:00~15:30

場所:金沢歌劇座・別館3階大練習室(金沢市下本多町6番丁27番地)

演題:「軍都」金沢といしかわの戦争

講師:本康宏史氏(金沢星稜大学教授)

主催:石川県平和委員会 戦争をさせない石川の会

*参加は無料ですが、新型コロナの関係で45人限定 マスクの着用をお願いします。

【監修のことば】

静かな流れは、底が深い

戦争を語り伝え、平和への思いを共有するために

金沢星稜大学教授   本康宏史

 

 「戦争」を語り伝えるということ。本書を刊行する目的は、まず、この一言に尽きると思います。そのうえで、本書の個々の内容を通じ、「平和」に対する思いを深めていただければ幸いです。とはいえ、戦争の歴史を「語る」こと、「伝える」ことには、それぞれの難しさがあります。とりわけ、近現代の戦争は、現代社会に直接大きな影響を与えているため、さらに様々な問題をはらむことを認識しなくてはなりません。一つは、戦争の「経験」が、戦後70余年を経た今日、実態・実感を伴いにくいこと。もう一つは、戦争に対するスタンス、いわば価値観の違いが、しばしばその認識や表現に反映しがちであることです。

 前者に関しては、世代間に戦争体験の濃淡があり、「戦争を知らない世代」すら、もはや少数派になってしまったのが現状です。文芸評論家の斎藤美奈子さんは、この点に関して、戦後日本の各世代は「戦争経験者」、「戦後第一世代」(親の戦争体験を一次情報として聞かされた世代)、「戦後第二世代」(学校教育やメデイアを通して再編された戦争しか知らない世代)に分かれると指摘しています(斎藤美奈子『戦争の語り方』2012年)。今後は、「戦後第一世代」ですら、次第に少数派になっていくでしょう。

 これに加え、石川県にはより特殊な事情があります。というのも、石川県は第二次大戦末期、空襲による被害のもっとも少なかった県の一つでした。このことは、隣県の福井・富山に比べても、戦争の記憶をリアルに伝える環境になかつたことが想像できます。しかも、金沢は、陸軍第九師団が置かれた「軍都」で、ある意味そのステイタスを誇り、戦後も軍隊関係の施設が多く残り活用されたこともあり、むしろ、軍隊に対する抵抗感が薄い印象があります。

 一方、後者については、戦争に関する「事実」をいつ、どこで、どのような立場で語ったか、あるいは聞いたかが、その「解釈」や「イメージ」を大きく左右します。たとえば、1940年代前半の戦争は、当時は「大束亜戦争」「東亜の聖戦」と呼ばれていました。しかし、戦後は「大平洋戦争」、近年では「十五年戦争」「アジア・太平洋戦争」と呼ぶことが多くなっています(もちろん、政治的主張により「聖戦」と呼ぶ人々も一部にいます)。

事実関係についても、例えば南京事件の被害者数など、本来は客観的に確定されるべき数値の認識についても、中国の南京戦犯裁判軍事法廷では30万人以上とされるのを最大に、20万以上(東京軍事裁判)、10〜20万人(笠原十九司説)、4万人上限(秦郁彦説)、1~2万人(借行社『南京戦史』)とその幅は大きく、いわゆる「虐殺」はなかつたとする虐殺否定派も存在します。

 いまほど、「客観的」という表現を使いましたが、そもそも戦争の叙述に客観性を求めることは、きわめて困難です。それは、戦後70余年の社会の動向をみても明らかでしょう。例えば、「戦場の実態」といっても、それぞれの兵士が置かれた環境や立場によって体験が異なり、語る時期によっても内容が複雑に変化します。むしろ、本書の使命は、いかに戦争の記憶に説得力を増すか。そのためには、出来るだけ「確実な史料」にもとづくこと、なるべく多くの研究者の支持を得た「解釈」に依拠することが重要かと思います。

 しかし、一方では、平和に対する思いを共有することも本書の大切な意図です。ただし、事実の歴史的叙述からその意図を達成することは、執筆者にかなりの力量が求められます。おそらく、その役割は、文学作品や映像作品に頼る必要があります。ただ、本書でも多少なりとも読者の感性に訴えるべく、適切な表現や図版の選択に心がけたつもりです。歴史を学び語る際思い出すのは、「静かな流れは、底が深い」という箴言です。熱い思いと冷静な姿勢、この言葉の合意を踏まえれば、本書刊行の目的に一層近づけるのではないかと思う次第です。

 過ちを繰り返さないための、想像力

 戦争の痕跡をたどり、悲惨な記憶を学び、未来へ手渡すために

いしかわの戦争と平和 編集委員会

 いまも世界には戦争が絶えません。紛争を武力で解決しようとする政治勢力が力を増しており、それを支持する民衆の動きもあります。日本も例外ではありません。平和憲法を敵視して歴史の歯車を逆回転させる動きは戦後すぐに始まり、いまも続いています。
 安倍晋三政権は、日本国憲法が禁止する集団的自衛権行使を可能とする憲法解釈を強行、安保法制まで作りあげたうえに憲法9条を改憲し戦争のできる国への総仕上げを目指しています。
 私たちはこのような動きに強く反対します。国際社会も紛争は平和的に解決すべきとの声が高まりつつあります。この流れをいっそう確かなものとするには、過去の戦争の痕跡をたどり、その悲惨な記憶を学び、過ちを再び繰り返さないようひとりでも多くの人が自覚することではないでしょうか。
 石川県の平和運動はこの取り組みを早くから進め、県内に数多く残る戦跡や軍事基地をめぐる平和ガイドを行ってきました。その一環として石川県平和委員会は『石川県平和ガイドMAP』(2000年)、『石川県平和ガイドMAP No.2 戦争と金沢』(2007年)を刊行しています。すでに最初の発行から20年が過ぎ、運動を進める中で県内の戦跡や戦争資料の調査・収集も進んできました。『平和ガイドMAP』の内容をいっそう豊かにする条件もそろい、誰もが手に取って戦争の記憶を学ぶことができる冊子に改訂する必要を感じていました。
 戦跡をたどる意義は、戦争の痕跡を自分の目で確認し、そこにまつわる悲惨で残酷な結末への想像力を働かせる場となるからです。本書で戦跡の所在を地図で掲載したのも、その現場を訪ねてほしいという思いのためです。
 本書で取り上げた戦跡は、戦場に直結した軍事施設だけにとどめていません。とくに日本が国民総動員体制をとったことから、天皇を中心とする政治・軍事体制による国民生活への痕跡も戦跡として掲載しました。
 戦争の現場は戦地にあるだけでなく、銃後といわれた日常生活そのものが戦争であったことを知ってほしいと思います。
 日本が引き起こした戦争は、敵方への加害と、敵方から受けた被害との両方を生みだしました。ところが、戦争被害は強調されるものの加害について正面から向き合うのを避ける傾向にあります。加害は戦地だけで起こるものではなく、占領地から地域住民を日本へ強制連行する行為も含みます。本書は加害の事実も目を背けることなく記録しました。
 日本国憲法前文には「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し」とあります。戦争への深い反省から生まれた日本国憲法には、戦争が政府の行為であると明確に指摘しています。政府の行為を監視するには、戦争の記憶を風化させることなく平和の意義を絶えず対置する作業が必要です。本書は平和を希求するさまざまな活動にまで触れました。戦争に歯止めをかけるうえで市民社会の運動の役割に着目したからです。
 本書の刊行が、私たちの足元にある戦跡の存在を深く自覚する契機となると同時に、戦争の記憶を次の世代に引き継ぐ一助となるのを願っています。

 石川県平和委員会と戦争をさせない石川の会が共同編集した『記憶の灯り 希望の宙へ いしかわの戦争と平和』を本日刊行しました。

ご注文ページ

 

 

 

戦後75年、8月15日刊行予定の『記憶の灯り 希望の宙へ いしかわの戦争と平和』のプレチラシ(改訂版)を紹介します。以下のチラシにあるように県内主要書店でも予約受付・店舗販売していただけるようになりました。

 

  『記憶の灯り 希望の宙へ いしかわの戦争と平和』刊行にあたって

 石川県平和委員会と戦争をさせない石川の会は共同で2019年1月に「いしかわの戦争と平和」編集委員会を立ち上げ、石川県平和委員会が戦跡・基地ガイドとして作成した『石川県平和ガイドMAP』(2000年)、『石川県平和ガイドMAP №2 戦争と金沢』(2007年)の内容をいっそう豊かにしたガイドブックとして自費出版します。

 戦後75年の今夏、戦争の記憶が薄れる中で、県内での戦争の加害と被害の事実を示す遺構、記念碑、その他の記録集を集大成した『記憶の灯り 希望の宙へ いしかわの戦争と平和』(A4判 132頁 定価1,300円)を刊行します。監修は日本近代史の研究者として石川県立歴史博物館学芸課長を経て、現在、金沢星稜大学教授の本康宏史氏に依頼しました。

    詳しくは以下のプレチラシをご覧ください。プレチラシでは2020年秋・刊行になっていますが、新型コロナウイルスの第2波を想定して、戦後75年の8月15日刊行に早めました。

 事前申し込みを受け付けています。以下の印刷用プレチラシをご活用ください。

印刷用:334KB

関連リンク

記憶の灯り 希望の宙へ
いしかわの戦争と平和
安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める!いしかわ市民連合

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