3月18日、共謀罪法案シンポジウム 報告要旨

 共謀罪法案シンポジウム・報告

 戦争をさせない石川の会が3月18日、近江町交流プラザ4階集会室で開いた「共謀罪法案シンポジウム」のパネリスト3人の報告要旨を紹介します。

 

(報告1)共謀罪と東京オリンピック

谷口源太郎(スポーツ・ジャーナリスト)

 安倍首相は今国会で「共謀罪を成立させて国際組織犯罪防止条約を締結しなければ東京五輪は開けないと言っても過言でない」と強調した。これはIOCの規定にもない全くのデマです。安倍首相はなぜこのような主張をするのか、その狙いは何か。

 2011年11月にスポーツ基本法が成立した。1964年の東京五輪のときもその3年前にスポーツ振興法が成立したが、その内容は東京五輪に向けて国を挙げての選手強化だった。ところがスポーツ基本法は国家プロジェクトとして「スポーツ立国」をめざすこと、このために国際的なイベントを積極的に誘致することを謳っている。五輪はその最たるものでこれがスポーツ基本法の本質である。

 五輪憲章ではオリンピックの目的は、個人とチームの間で行われるものであって、国家間で行われるものではない、とナショナリズムを排除している。しかし現在、この五輪憲章は骨抜きになっており、国威の発揚による各国のメダル競争になっている。

 2020年東京五輪組織委員会の森喜朗会長と安倍首相のコンビは、オールジャパン体制(国策への反対を排除して、国民総動員体制)への足掛かりとして東京五輪をめざしているのは明らかだ。国益のため東京五輪開催に文句を言わせない社会づくりとして共謀罪を成立させようとしている。「何のため、誰のためのオリンピック開催か」を問い直すべきだ。

 メディアは五輪が持つ問題点を伝えていない。先日、NHK解説員が「リオ五輪の成果」として①国威の発揚、②国際的な存在感、③経済的効果、④組織改革、⑤スポーツ文化の継承を上げていた。〝国威の発揚〟を一番に上げている。五輪憲章には「人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会の推進を目指すために、人類の調和のとれた発展にスポーツを役立てること」が謳われているが、昨今では国家間のメダル競争、勝利至上主義、さらには巨大資本のコントロールのもとに五輪大会が開かれている。共謀罪に反対する人たちの中にも五輪はよいものという意識が広がっているが、東京五輪と共謀罪がどのような関わりがあるのか理解していただきたい。

 

(報告2)泊・横浜事件と言論弾圧

向井嘉之(ジャーナリスト)

 泊・横浜事件は、戦前の治安維持法により編集者や研究者が60人以上、逮捕された一大言論弾圧事件である。この時代背景には1917年ロシア革命、1918年米騒動、1922年日本共産党が非合法に結成され、1923年関東大震災が発生するなかで、1925年治安維持法が制定された。

 最初の治安維持法は、国体(天皇制国家体制)の変革を目的とした結社を組織する行為に対する処罰(10年以下)だったが、度重なる法改正でなし崩し的に捜査対象が拡大した。1928年の緊急勅使による改正で国体変革目的の結社の組織は最高刑(死刑)にした。このとき現在の共謀罪と同じように「結社ノ目的遂行ノ為ニスル行為」も同等に処罰する(目的遂行罪)が設けられた。さらに太平洋戦争を始めた1941年に全面改正された治安維持法は、国体の変革結社を支援する結社、組織を準備する目的の結社(準備結社)、さらにその目的遂行行為も処罰の対象とした。この法律にもとづき最初にでっち上げたのが泊・横浜事件である。

 事件の端緒になったのは1942年9月14日、雑誌『改造』に「世界史の動向と日本」を発表した評論家の細川嘉六が治安維持法で検挙されたこと。同年7月3日~5日、細川の故郷、富山県泊町(現・朝日町)の旅館で開かれた「世界史の動向と日本」出版記念会が「共産党再建準備会」とでっち上げられ、イモずる式に60人以上が逮捕され、拷問で自白を強要して4人が獄死、32人が有罪判決を受けた。

 今国会に提出されようとしている共謀罪は、犯罪行為がなくても計画や準備、共謀の合意があれば捜査できる。このねらいは国民の権利運動の抑圧であり、市民運動への恣意的な取り締まりが公然と行われる。共謀罪が「平成の治安維持法」と云われる所以である。

 いま安倍首相も同じことを云っているが、治安維持法ができたときは「一般市民には何の関係もない」と云われていた。しかし一旦、法律ができると次々に改正され、共産党員、共産党シンパ、外郭団体、労働組合など捜査対象が広がっていった。石川県でも川柳作家の鶴彬が治安維持法違反で逮捕されている。このような法律は運用があいまいであり、現代社会ではライン・電話・室内盗聴などの傍受が横行する恐れがある。東京五輪と共謀罪は何の関係もないが、「治安」を口実に何も文句を云わない社会づくりが共謀罪の一番のねらいである。

 戦前の3悪法は軍機保護法、国防保安法、治安維持法。現代の3悪法は特定秘密保護法、安保法制、共謀罪である。これが揃えば「戦争する国づくり」が一気に進む。この法案は絶対に阻止しなければならない。

 

(報告3) 「共謀罪」の危険性

     ~近代刑法の原則、犯罪捜査の観点から~

宮西 香(弁護士)

 最初に近代刑法の原則を理解していただいたうえで、「共謀罪」の問題点についてお話しする。

 犯罪とは、①構成要件に該当する②違法かつ③有責な行為であり、法益(法律によって保護される利益)を侵害し、または危険に陥れる行為である。構成要件とは、刑罰法規に規定された個別的な犯罪の類型。犯罪が成立するためには、まず行為がこの構成要件に該当することが必要である。例えば刑法第235条(窃盗罪)では「他人の財物を窃盗したものは10年以下の懲役又は50万円の罰金に処する」と定められている。このように現行刑法は、行為のうち、法益侵害又はその危険性のあるものを個別・具体的に抽出し、処罰の対象となる行為とそうでない行為を明確に区分している。

 また現行刑法では、①既遂処罰の原則:一般に刑罰の対象を「既遂」に限定し、一部の犯罪を例外的に「未遂」で処罰し、さらに一部の重大犯罪のみを「予備」で処罰するという体系をとっており、②行為処罰の原則(思想不処罰の原則):人の思想や内心を処罰の対象にしていない。

 今回の共謀罪=組織的犯罪処罰法改正案(6条2項)では、「組織的犯罪集団により行われる重大な犯罪実行を二人以上で計画した者は、その計画をした者のいずれかにより準備行為が行われたとき」処罰の対象になる。この「組織的犯罪集団」の定義があいまいで、権力の恣意的判断で一般市民も対象になる恐れがある。「計画」は外部からうかがいしれない。「準備行為」を限定することも困難である。「その計画をした者のいずれかにより」では準備行為をしないものも罰せられてしまう。しかも対象となる罪が227もある。既遂処罰が原則の現行刑法の体系を根底から変容させる重大な問題がある。

 共謀罪の捜査はどのように行われるのか。「計画」(合意)に関する捜査手法は、会話、電話、メール等の人の意思を表明する手段及び人の位置情報等を収集することになる。つまり内心の自由を侵害する。

「計画」にもとづき「準備行為」がなされれば処罰の対象になる。これまでは犯罪の結果があって容疑者の捜査が開始されているが、共謀罪では「計画」の段階から捜査が行われる。犯罪の予防と犯罪の捜査の境目があいまいであり、警察は目を付けた団体を日常的に監視することになる。気が付いたときに手遅れにならないように、一人ひとりが工夫して発信していこう。              

平和憲法施行69周年記念県民集会 中野晃一さんが講演

 戦争をさせない石川の会も参加している「戦争法廃止!憲法改悪阻止!」を呼びかける八団体の主催する『平和憲法施行69周年記念県民集会』が憲法記念日の5月3日に本多の森ホールで開かれ、上智大学国際教養学部教授・中野晃一さんが表記の主題で記念講演された。

中野晃一 講演写真

投票率を上げることが絶対に必要と説いた中野晃一氏

 守る「対象」の転換

 中野さんの講演は、冒頭、現状分析と説明から始まり、安全保障政策の変換、今後の展望へと広がりをみせた。

冷戦期の緊張状態から続くアメリカ圧力と自衛隊との関係。それに対して、日本では憲法九条という軸が縛りとして機能し、「専守防衛」、「個別的自衛権」による防衛体制が確立された。武力ではなく「外交」で解決をめざし、無理な場合には「必要最小限」の対応を行うという大原則。

 その理念の下、「個別的自衛権」の事実的な発動はなされておらず、自衛隊は災害支援など「国民の安全を守る」ことに特化した活躍を続けており、それが国民からの自衛隊および憲法9条への支持につながっている。

 しかし、安保法制は、その理念と大きくかけ離れたものである。「専守防衛は変わらない」と言いながらも、これまでには存在しなかった「国際秩序」に関する要件が追加されたのが大きな違いだと解説。その要件によって、集団的自衛権の下で、日本国民を守るための仕組みが「国際的秩序(利益)」であり、それを守るための一連の安全保障政策が、自衛隊を「地域」という名の全世界を守るものへと変質させている、と危惧した。

 「改憲」から「壊憲」への潮流

 しかし、前述のように、実際に自衛隊が守る「対象」を日本国民から「国際的秩序」へ変えようとした時、抑止する機能を果たすのが日本国憲法である。その抑止を振り払うために現政権が進めているのが「壊憲」である。

 これは国際的な安全保障だけでなく、広く社会保障の分野にも見られている。行政・企業にとって法律的に不都合が生じた場合(サービス残業など)、手法を改めるのではなく、「実態に合っていない」として法律の側を変えようとするものだ。

 「国際的秩序」を守るため、憲法という国民との大きな約束を壊す。平時でさえそのような対応をとる国が、いざ戦時となった場合に本当に国民を守ってくれるのだろうか。それがとても不安だ、と語った。

 収奪・簒奪(さんだつ)の時代

 従来の保守的思想を表すものの一つに「穏健統治」という言葉がある。これは公共事業による社会安定を目指し、金銭・経済での問題解決を図る考え方とも言える。しかし、次第に質を異にする保守が現れる。

 国歌の強制をはじめとして、愛国心を煽り、「敵」「味方」をつくろうとする、そして、富める者が強くなり、貧しき者にはヘイトを煽ることによる被害者意識の醸成。これは、日本だけではなく、アメリカやヨーロッパにも見られるものであり、これを中野さんは「粗暴さを売りにしたセンセーショナリズム」と称した。

 しかし、世界の人々が皆その考えに付き従うわけではない。新自由主義への反対の声がイギリスやアメリカの若者を中心に広がっている。人権の簒奪、富の収奪。求めているのは一体、誰にとっての平和なのか。「我々の闘いは、自由・民主主義・立憲主義のために世界中で長い時間をかけて先達がつくってきたもの」、それを守る闘いという気持ちを強く持って活動することが大切だ、と訴えた。

 「魅せ方」SEALDsから学んだこと

 次に、現在の活動の広がり方について言及。その中で、SEALDsから得られた考え方を紹介した。従来、学者の会などは「正しければ伝わる」という考え方が強かったが、SEALDsでは「メッセージ」をどうつくるか、どう見せるかに重点を置いたことに衝撃を受けたという。一方的に伝え、それで関心を持たない人が悪い、という時代は終わり、昨日までの無関心な自分にどう訴えるかを考える、という時代へ移ったのである。デモも従来の「シュプレヒコール」から、「民主主義って何だ」などをはじめとする、新しい「コール」へ。

 無関心な人たちの気持ちを揺さぶるための伝え方、見せ方の工夫による魅了。学者の会の培ったものに「魅せ方」を重視した活動が加わったことが活動の広がりを強めたのである。

 「リスぺクト」の精神

 そして終盤。中野さんが幾度も繰り返し用いた言葉がある。それは個人の尊厳を踏みにじる戦争とは対極にある思想、「リスペクト」の精神である。SEALDsの工夫の根源には、伝えたい相手への「リスペクト」がある。

 これからの闘いを見据える中で、絶対に必要となるのは投票率を上げること。選挙に行くこと、あきらめないこと、続けていくこと。個人の尊厳を大切にしない社会に未来はない。新しい未来をどう築くのかが重要であると説き、最後に「ここで止めなければ200年、後悔するかもしれない。2014年が最低、2016年から上向いたね、といつか言い合えるように頑張っていきたい」と力強く締めくくられた。

2007年ー2014年 国政選挙投票率等の推移
政権 選挙 投票率 自民党 民主党
絶対得票率(比例) 相対得票率(比例) 議席率(計) 議席数(計) 絶対得票率(比例) 相対得票率(比例) 議席率(計) 議席数(計)
安倍一期 2007 参院 58.6 16 28.1 30.6 37 22.4 39.5 49.6 60
麻生 2009 衆院 69.3 18.1 26.7 24.8 119 28.7 42.4 64.2 308
2010 参院 57.9 13.5 24.1 42.1 51 17.7 31.6 36.4 44
野田 2012 衆院 59.3 16 27.6 61.3 294 9.3 16 11.9 57
安倍二期 2013 参院 52.6 17.7 34.7 53.7 65 6.8 13.4 14 17
2014 衆院 52.7 17 33.1 61.1 290 9.4 18.3 15.4 73
(注)自民党の絶対得票率(比例区)は2012年から16~17%台で議席率6割を占有している。

 

*本稿は非核の政府を求める石川の会会報「非核・いしかわ」第214号(2016年5月20日付)に掲載された中野晃一さんの講演要録です。     

須藤春夫・講演会「安倍政権のメディア支配と情報統制」

七尾・講演会②

戦争をさせない石川の会作成の「意見ポスター」を紹介する講師の須藤春夫さん

 戦争をさせない石川の会と九条の会・七尾の共催により、11月22日、七尾鹿島労働福祉会館にて、須藤春夫本会事務局長による「安倍政権のメディア支配と情報統制は何をねらうか」と題する講演会が開かれた。

 須藤春夫氏の講演レジメを以下に紹介する。

 

 

 

 

 

 

講演:安倍政権のメディア支配と情報統制は何をねらうか

1.安倍政権のメディア支配の特徴

(1)放送への介入と支配〜放送法を利用した合法性を装った介入

 ① 放送法の番組準則を理由に個別番組を攻撃

  (資料1)注:資料1~11は当日配布資料/PDF:260KBを参照 

  (資料2/PDF:344KB)

 放送行政が独任制の大臣の権限とされているという問題もあるため、番組編集準則を放送事業者の自律のための倫理規定として解釈・運用しない限り、放送法の内容規制を合憲とみることは難しい。同じことは番組調和原則にもあてはまる。番組編集準則は、従来、放送事業者の自律のための倫理規定であるとされ、旧郵政省もそのように説明していた。学説でも同様である。

 ② NHKの経営委員任命権を利用した支配 

   NHK経営委員は12名(任期は3年)。衆参両院の同意を得て内閣総理大臣が任命。経営委員長の選出は合議制。会長の選出には経営委員9名の同意が必要。経営委員会は月1回開催。

(2)朝日新聞を狙い撃ち、読売・産経新聞を厚遇

 ① 朝日新聞の「従軍慰安婦」誤報問題、福島第1原発吉田昌郎所長誤報発言を理由に徹底攻撃(資料4)

  • 朝日の「慰安婦」記事誤報問題は、誤報の取り消しが遅すぎ、また池上彰氏のコラム不掲載は報道機関としてお粗末すぎる。また、なぜこの時期に検証記事を掲載したのか。朝日は同時に福島第一原発事故をめぐる吉田昌郎所長の調書を報じた今年5月20日掲載のスクープ記事も取り消した。
  • 読売、産経、出版社系週刊誌による朝日バッシングが始まる→ネット上でも朝日バッシング→「売国奴」「国益を損ねた」「国賊」の言葉が復活→読売はこの機会を「千載一遇のチャンス」ととらえ朝日離れの読者を吸収する。
  • リベラルな論調のメディアを攻撃することで言論の多様性を失わせる。
  • 戦争ファシズムは、ある日突然に来るのではなく、初期は反対派の言論排除から始まる(もの言えぬ社会を作る)。いまはその段階に近い。週刊誌は朝日バッシングと嫌韓路線で販売部数増大をねらう(戦前と同じ状況)→そのもたらす結果について想像力が働かず、メディアの責任を放棄。

 ②全国紙幹部との会食、読売新聞、産経新聞への特ダネの提供(資料5)

  • 安倍首相は、小松一郎駐仏大使を内閣法制局長官に起用を固めるとの1面トップ特ダネを読売がだす(13年8月2日付け)。

 ③ 全国紙新聞の資本系列に沿ったテレビ局を選択して出演 

          読売=NTV、産経=フジテレビ、朝日=テレビ朝日、(毎日=TBS)

(3)周到なメディア戦略の実施

 ① 演出された首相発言(広告代理店が介在)

・プロンプターを利用した身振り手振り

 ② ぶら下がり取材の原則廃止と記者クラブの利用(資料6)

  • 不用意発言をさせないための方法
  • 記者クラブであれば、質問が事前に提出されている(2つの事例)
  1. 9月24日自民党両院議員総会で総裁に再選された安倍首相の記者会見
  2. 9月29日ニューヨークでの国連総会終了後の内外記者会見顛末
  • 朝日が少し触れただけで他のメディアは報じていない。
  • 政府側はあらかじめ質問者を5名に限定。NHK、共同、ロイター、テレビ朝日、アメリカの公共ラジオ局NPR(National Public Radio)の5人

   ③ メディア対策とメディア操作の違い

  • メディア対策〜用意されない質問にどう答えるかを徹底的に検討し対応すること
  • メディア操作〜想定しない質問が出ないよう記者クラブで質問者を限定したりあらかじめ質問の提出をさせる

 ④個人情報保護法、秘密保護法などにより権力が秘密保持を強化

  2.BPO意見書(11月6日)が指摘する政府の番組介入

  • BPO(放送倫理・番組向上機構)とは→放送における言論・表現の自由確保と視聴者の基本的人権を擁護するための第三者機関。
  • 放送による表現の自由は憲法21条によって保障され、放送法第1条2項で定めている→この原則は、放送事業者や番組制作者に課せられた「義務」ではなく、この原則を守るよう求められているのは、政府などの公権力。
  • 政府が番組への介入の根拠としている、放送法第4条第1項の放送準則は法規範ではなく、放送事業者が自律的に番組内容を編集する際のあるべき規準、すなわち「倫理規範」である→学会でもこの見解が定着。
  • 安倍首相、菅官房長官、高市総務大臣はいずれも「法規範」と主張→反知性主義の政治姿勢=戦争法制を合憲とする姿勢と共通している。

 3.政権にすり寄るメディアと萎縮するメディア

(1)読売、産経新聞の偏向報道の問題性

  • 「憲法改正」論をリードする読売の論調(資料7)
  • 安全保障環境の変化を強調し、軍事的「抑止力」の必要性を強調
  • 非科学的な世論調査手法で世論誘導をはかる(資料8)
  • 戦争立法に批判的勢力の意見・動向について過小な報道
  • 新聞資本と民放資本の連動が進み論調が一体化する→言論・表現の多元性を求めた放送法に違反

(2)NHKが危ない(追加資料で説明/PDF:344KB)

  • 政権批判をしないNHKの報道→NHKの性格は何か?
  • 経営計画「NHKビジョン2020」のねらいは何か→①公共放送から公共メディアへの転換宣言、②東京オリンピックを梃子に4K、8Kテレビの先導役を果たし、1,860億円の4K受像機市場を開拓、③国際放送の強化→「積極的平和主義」を世界に宣伝(資料9)
  • 受信料の支払義務化をねらう自民党と籾井会長発言→受信料支払義務化は国営放送への道(資料10)

(3)北國新聞の報道姿勢はジャーナリズムといえない

  • 地方紙では政権寄りの論調として特異な存在(資料11)
  • 地域メディアをどう改革するか→メディアの内容分析と批判の必要

4.安倍政権のメディア支配のねらいは何か

  1. メディアの分断と批判的メディアの弱体化→市民の知る権利を阻害。戦争する国に向かうには市民に真実を知らせない秘密主義を徹底化→報道ランキング資料
  2. 政権の広報メディアづくりにとどまらず、戦後レジームからの脱却にむけた世論(イデオロギー)操作→真実を覆い隠す虚偽、欺瞞を通してのイデオロギー操作→戦時中の広告が参考になる
  3. 安倍政権によってメディアのチェック機能(権力監視機能)を突破された。安倍政権はいろいろなことを突破したが、民主的なチェック機能も突破されてしまった。メディアの危機は日本の民主主義の危機→メディアの危機を政府の広報機関化だけの批判に止めてはいけない。私たちの知る権利の危機、ひいては民主主義の危機と認識する必要。
  4. 自民党・安倍政権の国家主義、全体主義の体質は、メディア対策だけでなく市民の反戦意識・行動を徹底排除するための監視体制、情報管理・統制体制を強化することに踏み出す→異論を排除するための装置として言論統制(多様な言論メディアの存在と国民の表現の自由を否定)とともに、「思想信条の自由」という個人の内面を管理する対策を強化する→秘密保護法、マイナンバー制度、共謀罪の画策→これらは、「知る権利の侵害」とだけとらえるのでなく、支配体制を維持するために、思想、表現、集会、結社などを権力的に抑圧することを目的とする治安立法の性格を持つものとして批判する必要がある。国民を萎縮させる威嚇により政府批判を押さえ込む。

5.メディアを批判的に読む能力を持つ市民の形成

  1. メディアを監視し励ます運動の必要性。
  2. メディア操作による世論形成、欺瞞性を見抜く力を持つ→真実を暴くことこそが最も力になる。
  3. 市民による民主的言論空間の形成→多元的な意見表明にもとづく熟議をとおして自律的市民となる必要。                                           

 

 

七尾・講演会①

七尾鹿島労働福祉会館で開かれた講演会には35人参加

 

2015・11・22 須藤春夫氏 講演会 感想文(順不同)

①テレビや新聞のみが我々一般市民の情報源である。知らないうちに洗脳されているのだと心配である。多様な情報に接するように心がけなければ。 

公平性が国益を優先される(ママ)時代に入ってしまったんだなぁ。今シールズなどの若者が民主主義を旗に、戦争法反対の大宣伝をしているが、このすばらしい若者も近い将来何らかの方法で頭を押さえられると思う。その時は、じじ、ばば、命をはって守ってあげなくてはならないネ。 

③安倍政治はおかしいといつも思っていますが、メディアの面でもどれだけ計画的におかしな方向へねじ曲げようとしているか、とてもわかりやすく教えていただきました。このままにしておいては、あっという間に戦争をする国になってしまうと思いました。国民もその気にさせて…。多様な情報が少なくなって国益が優先させられてきている。この国は本当にあぶなくなってきていることがよくわかりました。とても良い学習会でした。 

④聞けば聞くほどどんなにひどいことになっているのか、背筋が寒くなってきました。よい講演をありがとうございました。 

⑤たいへん勉強になりました。NHKの放送に怒りを覚えること度々あります。しっかり皆と話し合う機会をもって共有していきたいと思いました。 

⑥常々考えていたことに通じるお話をいただきました。もっと心して外に向けて発信せねばと強く感じたところです。ありがとうございました。 

⑦レジメに書かれてあることを全部聞きたいと思いました。しかし1時間という限られた時間の中ではBPOのことを中心に話していただいて、タイムリーで分かりやすくてよかったと思いました。安倍のメディア戦略にのせられないように、メディアリテラシーを身につけること、良心的なメディアを応援することが大事なのですね。 

⑧BPOのホットな材料からメディアのあり方の基本を教えていただきました。市川さんの「番犬の流儀」を読んでみたいと思います。 

⑨重要なテーマで1時間あまりの講演では語りきれない部分があったかと思うが、分かりやすい資料を用意されたので大いに勉強になる。このような会合を地道に続けられることが大切であろう。若い方にも大いに声をかけられたい。遠路はるばる来たかいがありました。ごくろうさまです。 

⑩街宣車から降りた(て地上デモする)右翼、ネトヨク(ママ)のヘイトスピーチ無法は街宣車を取り締まらないケイサツ 左からのデモ、訴えで上記を吹きとばすことを考えねばならない。「日本会議」側からの組織化を大目に見て放置してはよくないと思う。

8・30安保法案の廃案を求める石川県民大集会 報告

 戦争をさせない石川の会も参加団体の「戦争法反対!憲法改悪阻止!」を呼びかける8団体が主催して、8月30日(日)午前11時から金沢市・犀川桜橋河川敷で「安倍政治を許さず、安保法案の廃案を求める石川県民大集会」が開かれ、1,800人(主催者発表)の参加があった。

岩淵正明さん

九条の会・石川ネット呼びかけ人の岩淵正明さん

 

     九条の会・石川ネット呼びかけ人の岩淵正明氏が主催者挨拶を行った。

「安保法案には日本弁護士連合会はじめ、全国108の大学でも反対声明を出し、安保法案に反対する学者の会への 賛同者も広がっている。元最高裁判事、元裁判官、元内閣法制局長官など憲法にかかわる大多数の人々が〝違憲〟と批判している。安倍内閣は衆議院で安保法案を強行可決し、参議院でも9月中頃に強行可決を目指している。憲法を無視し、国民の声を無視することは独裁政治であり、憲法に対するクーデターだ。本日は国会周辺の10万人集会はじめ、全国200ヵ所以上で100万人の集会、抗議行動が開かれている。このような大きな国民運動を背景に安保法案を廃案に追い込むため、県内でも最大限の努力をしよう」

 

あざみ昭三さん

戦争をさせない石川の会代表の莇昭三さん

 

 戦争をさせない石川の会代表の莇昭三氏は、「戦後70年、国の在り方が危機に直面しており、全国各地で各界、世代を超えて安保法案の反対運動に起ちあがっている。戦争体験者の先輩から『戦争になってから戦争に反対するのは非常に困難である』と教えられた。安保法案が通れば元に戻れない」と強調した。

 

 

 

 

西村依子さん

金沢弁護士会会長の西村依子さん

    金沢弁護士会会長の西村依子氏は、「戦争は最大の人権侵害であり、人権は平和の下でこそ守ることができる。今般、国会に提出された安全保障法制を改変する法案は、憲法上許されない集団的自衛権を容認するものであり、憲法第9条に真っ向から違反する」(2015年5月29日、日本弁護士連合会決議)を紹介し、金沢弁護士会は立憲主義と人権擁護の立場から安保法案に断固反対する。法案の廃案に向け共にがんばりましょう、と連帯の挨拶があった。

 

 

 

ママの会

安保関連法案に反対するママの会からも訴えがありました

 安保関連法案に反対するママの会から3家族のママと子ども達の訴えがあった。

 「安保法案が衆議院で強行採択された7月15日、私たちママ友は今後どうすればよいか、話し合った。地元の議員に直接私たちの声を届けようと呼びかけ、4歳から84歳まで186人の人たちからメッセージが寄せられた。意見欄には『安保法案に反対』とともに、『国民の意見を無視しないで』という声がたくさんあった。安倍政権は民主主義、基本的人権をないがしろにしている。言葉によって人間が獲得した大事な表現力を国の圧力によって奪われてはいけない。キチンと言いたいことは自分の言葉で伝える。一人ひとりがこうした行動をとれば、本当の意味で民主主義が実現できると思う。ママの会は、『だれの子どももころさせない』ため、これからも地元議員との対話を続けていく」

 さらに北陸SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動)を発足させるため活躍している高岡市の高校生や青年法律家協会北陸支部、県平和運動センターからの訴えもあり、雨降り中の集会だったが、「アメにも負けず」「アベ政治は許さない」集会参加者の決意を固めることができた。

  集会アピール(別掲 PDF: 122KB)を採択の後、参加者は桜橋から犀川大橋―片町―香林坊―武蔵ヶ辻の市街地を「戦争法案・絶対反対!」「戦争反対・九条守れ!」とコールしながらデモ行進した。

デモ行進

アメにも負けず、「アベ政治を許さない」「戦争法案を廃案に」と力強くアピールしました

 

戦争をさせない石川の会・意見ポスターが完成

記者会見会場                                   

 戦争をさせない石川の会が制作を呼びかけた意見ポスター『私たちは日本を戦争する国にさせません』(A2判カラ―、3,500枚印刷)がこのほど完成し、12月8日、金沢市文化ホールで記者会見を開きました。会見には山村勝郎、莇昭三共同代表、五十嵐正博、須藤春夫、長谷安次世話人、萩野美穂子事務局員ら10人が参加しました。会見には地元新聞社の2社から取材がありましたが、詳しく報道された北陸中日新聞の記事を下記に紹介します。

 安倍政権の解釈改憲による集団的自衛権の行使容認、「戦争する国」づくりを阻止するために呼びかけた意見ポスターには県内外の888人から賛同が寄せられ、このうち752人から氏名記載を了解いただきました。

 賛同人には12月中に意見ポスター2枚ずつ配布しますので、ご活用をお願いします。

2014.12.8 記者会見

(北陸中日新聞 2014年12月9日朝刊)

 

ホームページを開設しました

戦争をさせない石川の会は2014年10月1日、ホームページを開設しました。随時新着情報を追加・更新していきますので皆さんのご活用をよろしくお願いします。

関連リンク

安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める!いしかわ市民連合

アーカイブ