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12・8平和を守る集いの開催案内

   今年はアジア・太平洋戦争開始84年です。その記念集会を下記の要領で行います。

日時:12月7日(日)13時30分〜15時30分

会場:近江町交流プラザ 4階集会室

内容:映画「對馬丸〜子どもたちの見た戦争」(105分)上映会

 この映画は、戦後80年祈念企画作品で、戦時中の1944年8月22日に発生した對馬丸事件の生存者6人の証言により構成されたドキュメントです。

鑑賞代:一人1000円、(大学生以下)500円

主催:石川憲法会議、いしかわ県民教育文化センター、子どもと教科書石川ネット21、戦争をさせない石川の会、

   日朝協会石川県支部、日本中国友好協会石川県支部

 例年、本集会はアジア・太平洋戦争が始まった12月8日に開催していますが、映画上映に多くの方に鑑賞していただきたいことから、前日の日曜、午後の開催としました。

 戦後・被爆80年 平和を願うネットワークの取り組み

県庁19階のイベント開催を中心に

神田  順一

 戦後・被爆80年の節目の取り組みとして、7月26日から8月15日まで石川県庁19階展望―ロビーにて非核・平和を希求する市民団体の多彩なイベントやパネル展が開かれました。この取り組みは戦争をさせない石川の会と非核の政府を求める石川の会が呼びかけて、昨年12月に発足した「戦後・被爆80年 平和を願うネットワーク」の賛同団体がそれぞれ開催したものです。 週刊「うたごえ新聞」2024年9月23日号に掲載されていた「被爆80年」の取り組みの3つの視点にもとづき報告します。

①年間を通して各団体が被爆80年をテーマとした行動や企画を立案し、統一した取り組みとする。

② 連帯行事や演奏会などを一覧表にまとめて発信する。

③ 若い世代が中心となって進めていけるプロジェクトを構築する。

ネットワーク相談会の開催

 2024年12月8日、第1回相談会を開催(12.8平和を考える集い・終了後)

 2025年2月11日、第2回相談会を開催(2.11「建国記念の日」反対集会・終了後)

 2025年5月11日、第3回相談会を開催(非核の政府を求める石川の会総会記念企画)

 2025年8月 1日、第4回相談会を開催(ピースディ・終了後)

<コメント> ネットワークの賛同団体は17団体

 ・ネットワークの連絡先を戦争をさせない石川の会とし、同会HPを活用した。

 ・相談会は賛同団体等の集会や総会時に併せて開き、参加しやすくした。

ネットワークの広報活動

  • 最初に「Googlフォーム」を利用して、賛同団体を募りイベント登録をすすめた。
  • 賛同団体に戦後・被爆80年の取り組みの早期着手を依頼し、県庁19階での「夏の企画一覧」(8団体のイベント、5団体のパネル展示)の共通チラシを本番3ケ月前、2025年4月中に10,000枚作成。

*印刷費用は戦争をさせない石川の会と非核の政府を求める石川の会が負担した。

  • 戦争をさせない石川の会HPに「夏の企画一覧」を掲載し、Webサイトで賛同団体のイベント・チラシを閲覧できるように設定した。
  • ネットワークのロゴマークを作成し、賛同団体のイベント・チラシや機関紙等への掲載を依頼し、共通チラシと併せて統一した取り組みをすすめた。
  • 各市民団体の機関紙にネットワークの取り組みを寄稿し、参加・協力を呼びかけた。

(いしかわ県民教育文化センター「センター通信」、石川県学習協季刊誌「コスモス」、年金者組合石川県本部「年金者しんぶん」、石川県保険医協会「石川保険医新聞」)

  • 非核の政府を求める石川の会会報「非核・いしかわ」4月号~7月号に賛同団体のイベントやメッセージを連載。8月号は県庁19階でのイベント・写真特集を掲載 / 別紙

<コメント>地元マスコミの報道について

 ・6月23日、県政記者室にてネットワーク賛同団体が共同記者会見

 ・7月26日「悪魔の飽食」合唱&戦医研講演会、8月1日ピースディ、6日「平和のパネル展」スペシャルイベントには多数の新聞、テレビの取材があった。

 ・北陸中日は賛同団体のイベントを連日取材し、県民への大きなアピールになった。

【反省点】8月6日、「平和のパネル展」スペシャルイベントの開始時間(10:00)をネットワークの共通チラシで(10:30)と誤記載したこと。当日遅れて来場した人たちから苦情が寄せられたため、主催団体が速やかに県管財課に会場の使用時間延長、紙芝居演者に再演をお願いし、対処していただいた。

県庁19階展望ロビー・受付担当 県総務部管財課の対応

  • 県庁19階展望ロビーでの「イベント案内」は普段はA4判1枚であるが、今年8月はイベント企画が大幅に増えたため、A4判2枚に印刷。
  • 8月7日、日朝協会石川県支部の映画鑑賞「三たびの海峡」と講演会イベントが大雨のため中止になったとき、管財課担当者から「別の日に延期してはどうか」と好意的な対応だった。

 ⇒ 日朝協会石川県支部は10月7日(火)13時半から県庁19階にて改めて開催。

  • 8月11日、ドキュメンタリー映画「荒野に希望の灯りをともす」上映会に来場された昨年の管財課担当者から「もっと大勢の人に観てもらうため、独自チラシを作ってほしかった」との意見が寄せられた。
  • 「一日本兵が撮った日中戦争」「治安維持法制定100周年パネル展」「鶴彬パネル展」への妨害行動が懸念されたが、警備上の問題は発生しなかった模様。

<コメント>来場者からのメッセージ

 治安維持法国賠同盟県支部がパネル展会場に配置した「平和の課題とかかわって 対照年表」を持ち帰えられた来場者からのメッセージを紹介します。

「鶴彬のパンフといっしょに置かれていた、平和の課題と関わっての年表、素晴らしい資料です。私たちは明治以降の歴史はざっとしか学んでいません。世界、日本、石川それにかかわる教育と治安維持法がわかりやすく、曖昧だったことがやっと理解できそうです。まだ幼い頃、父が戦争に負けたみたいだった、バナナが高いとこぼしていたので、不思議でした。このような疑問が分かり、作成のご苦労に敬意を表したいとメールしました」

8月1日、ピースデイ 馳浩知事の来賓挨拶

 おはようございます。毎年暑い中で「平和のおりづるの集い」が開かれていますが、今年は県庁で開いていただきました。西本さん、ありがとうございます。

 今年は戦後80年でありますが、平和を祈る思い、そして核兵器のない世界をめざすという思いはみんな一緒であります。今日は西本さんからもお話があったと思いますが、これまでの皆さま方の取り組みへの敬意とともに一人でも多くの方にこの思いを届けることができるよう活動をお願いします。私も同様に参りたいと思います。今日改めて大切なピースディを皆さんで過ごしていただきたいと思います。ありがとうございます。

<コメント> 馳知事は3年連続、ピースデイで来賓挨拶 

 馳知事は、「反核・平和おりづる平和のつどい実行委員会」(実行委員長・西本多美子 事務局・石川県生活協同組合連合会)が毎年夏、卯辰山・平和の子ら像前で開催している〝ピースデー〟に、衆議院議員時代に4回(2007年~2010年)、現職知事として2回(2023年、2024年)、来賓挨拶されている経緯があり、今年も温かい激励挨拶がありました。

県庁舎の利用、ネットワークの共同の取り組みについて 賛同団体の感想・意見

〇新日本婦人の会石川本部

 ・このように、平和の取り組みをネットワークとして、パネル展と合わせて、一同に会するのは大変よいと思いました。

 ・県庁の昼の休憩時間に食事をもって19階に来る方がいましたので、平日のイベントは、お昼の休憩を利用したほうが人が集まるのかもと思いました。

〇平和サークル・むぎわらぼうし

 県内の様々な団体が不戦の思いでつながり、日本の加害と被害の歴史に向き合う「戦後・被爆80年」の企画は、ともに歴史に学び戦争のない世界を築いていこうという、まさに「ともに歩もう」の連帯の精神です。節目となるこの年に、不戦・核廃絶の誓いを新たにする機会を作ってくださった呼びかけ団体に感謝します。

 当日は、たまたま観光で来ていた方も参加され、企画部分とそうでない部分が垣根なくつながる会場ならではの出会いがありました。このような場所が無料で利用できることはありがたいことです。石川県には今後も、県民が自由に表現できる場所を提供し続けてほしいと思います。

〇金沢うたごえの会

 普段は金沢市民芸術村で月1回、うたごえ例会を開いています。今年は「平和のパネル展」に賛同して県庁19階で平和を願う歌を中心に来場者の皆さんと歌い交わしました。今後も8月例会は「平和のパネル展」期間中に県庁19階でうたごえ例会を開くことにしました。2026年8月8日(土)午前中、県庁19階「交流コーナー」を予約。

<コメント>反核・平和おりづる市民のつどい実行委員会・参加団体の取り組み

  • 反核・平和おりづる市民のつどい実行委員会は、2005年から毎年夏に県庁19階で「平和のパネル展」を開催している(開催期間は8月6日、9日、15日を含む2週間)。2026年は8月4日~17日の予定、初日はピースディ2026として開催する。
  • NPO法人はだしのゲンをひろめる会は、2013年から毎年「平和のパネル展」来場者の感想・メッセージをHPに掲載している。 https://hadashinogen.jp/
  • 石川県青年団協議会が今年8月6日、スペシャルイベントとして戦争体験者証言DVD制作につき報告したことは次世代継承の取り組みとして特筆したい。
  • 核戦争を防止する石川医師の会は10月8日、いしかわ四高記念公園で「LED candle night 核廃絶の灯をともす 朗読の調べ」を開催する。

まとめ

 「戦後・被爆80年」の取り組みの3つの視点のうち、①賛同団体による統一した取り組み、②「夏の企画一覧」の共通チラシと戦争をさせない石川の会HPによるWeb情報・発信は実現できたが、③若い世代が中心のプロジェクトづくりは未達成である。

 4歳被爆の西本多美子さんは、「生の被爆者に会えるのは80年が最後。次の90年には直接、被爆証言できる被爆者は殆どいないだろう。被爆の実相を継承するため、80年の今年は特別に大事」と話されている。

 継承とは先人から受け継ぐだけでなく、自分からさらに次の世代に手渡していくもの。このような戦争体験者・被爆者たちの平和を希求する渾身の訴えを自分事として受け止め、伝える力、つながる力、続ける力が今問われている。

(非核の政府を求める石川の会事務局長)

◎6月27日、戦争をさせない石川の会は標記の声明を首相官邸及び県政記者室に送付しました。以下、声明文を紹介します。

トランプ大統領のイラン核施設空爆に抗議する(声明)

                        戦争をさせない石川の会

 戦争をさせない石川の会は、米国政府によってイランの核施設3カ所に対して行われた空爆を強く非難します。

 核施設への攻撃は、国際法および国連憲章の目的と原則に反するものであり,人類にとって予測不可能な結果をもたらしかねない重大な世界的脅威です。

 トランプ米大統領は、6月13日から攻撃の応酬を続けてきたイスラエルとイランが停戦に合意したのは、米軍のイラン攻撃の結果だと自賛しています。圧倒的な軍事力を誇るアメリカが、イランを力でねじ伏せるように停戦を実現させたのです。軍事力による支配を正当化するかのような姿勢は、認められるものではありません。

 今回の米国政府によるイランへの空爆は、核問題をめぐるイランと米国との協議が予定されていたなかで、イスラエルが突如イランを攻撃したために、軍事的な応酬が始まったことにあります。イスラエルの行為は、自衛の場合を除いて武力の使用を禁じる国連憲章に反しているし、イスラエルの求めに応じて米軍がイランを攻撃したことも正当化できません。

 停戦の合意により、戦争の拡大が避けられる見通しがついたのは安心材料といえます。とはいえ、力ずくで実現させた和平は、相互不信を解消できたわけではなく崩壊するもろさを持っています。地域の安定を取り戻すには,対話を通じた外交努力による信頼の醸成が欠かせません。国際社会は停戦合意が破られ、再び軍事衝突にならないよう、中東地域への外交的な関与を強めるとともに、イスラエルと米国には国際法順守を求める取り組みをすべきです。

 また、トランプ大統領は、6月25日、今回の攻撃を第二次世界大戦での広島と長崎への原爆投下になぞらえて正当化し、さらに「今回の攻撃が戦争を終わらせた」と主張しました。アメリカで繰り返されてきた「原爆投下正当論」そのものです。日本政府は、このトランプ大統領発言に強く抗議するとともに、米国に対して、毅然とした態度で国際法の順守を指摘するべきです。

 イスラエルはイランとの武力の応酬を続けながら、ガザでも軍事作戦を遂行しており、ジェノサイド(集団殺戮)を繰り返しています。イランとの停戦に合意したネタニヤフ首相は、ただちにガザでの戦闘もやめ深刻な人道危機を終わらせるよう強く訴えます。

 2025年6月27日

  「戦後・被爆80年」平和を願うネットワークが発足

    戦争をさせない石川の会と非核の政府を求める石川の会は、日頃から熱心に平和を求める活動や発信をされている団体に呼びかけて、「戦後・被爆80年」平和を願うネットワークが発足しました。

 反核・平和おりづる市民のつどい実行委員会(会長:西本多美子 事務局:石川県生活協同組合連合会)が2025年夏、石川県庁19階展望ロビーで開く「平和のパネル展 」に賛同した市民団体の企画一覧チラシができましたので、本会HPに紹介します。 チラシの印刷用PDF:1MB

   「戦後・被爆80年」のロゴマークを作りました!    

 サイトメニューにある「戦後・被爆80年」のロゴマークをクイックすると、夏の企画一覧を閲覧できます。またゴジック体になっているイベント名をクリックすると、そのイベント・チラシを閲覧することができます。

 

 

 

劇場版「荒野に希望の灯をともす」金沢上映会

参加者アンケート 集計報告

 (1)開催日時  2024年8月12日(月・休日)金沢21世紀美術館  3回上映

          2024年8月13日(火)   金沢市アートホール 2回上映

 (2)来場者   592人

(3)アンケート回答者 137人 (回答率 23.1%)

 (4) 回答者の所在地

    金沢市:76人 野々市市:8人 白山市:6人 小松市:5人 能美市:4人

七尾市:3人 内灘町:3人 中能登町:2人 加賀市:1人 羽咋市:1人

    珠洲市:1人 志賀町:1人 津幡町:1人 回答なし:20人

   <県外>東京都:1人 神奈川県:1人 三重県:1人 島根県:1人

(5)回答者の年代

      10代:4人 20代:1人 30代:3人、40代:8人 50代:20人

   60代:32人 70代:38人 80代:11人 90代:2人

   回答なし:18人 

アンケートに寄せられた感想(一部抜粋)

【1】映画を見られた感想、平和への想いをご記入ください。

〇生きるために何が求められているか、―それをつかみ、命をかえりみずに実践する-その実像を見せていただきました。すごい!時間を忘れて見せていただきました。ありがとうございました。

〇中村哲氏の大きなお仕事、生命の大切さ、その願いに添って人生を貫かれた人類の代表として心から心底中村氏の働きに謝しながら暮らしたい思います。御縁をいただき、ありがとうございました。

〇中村てつさんの命を助けたいという気持ちが努力、協力で多くの人の命を助けたことに感動しました。今、私たちができる募金などに積極的に参加したいです。(金沢市 11歳)

〇「きれいな水 生きていける食料 そして仕事」それがあれば人々は平和的に生きられるのだ。軍事、兵器で平和は作れない。中村さんの思いに共感します。国会でそのことを訴える中村さんに非難のヤジをあびせた議員たちがいたことをあとで知り、驚き、恥ずかしく中村さんにお詫びしたいと思いました。

〇もっと中村さんの功績を広めたいと思いました。小中学校で上映してほしいです。

〇武器よりも争いよりも用水をつくり水を得て農業を緑、実のある人々のくらしの中に自然に添った人間の生き方に平和を感じました。

〇一つの信念「みながご飯を食べられる平和な世界」をつらぬいた中村医師の思いを私たちも継いでいきたいと思いました。ありがとうございました。

〇中村哲さんの言葉、一つ一つが全人類が生きていく生きる「経典」だと思いました。しっかりと言葉を心にきざんで生きていきたいと思いました。

〇何度も中村医師の言葉をくり返し伝えていきます。

〇まだアフガンやパキスタンにハンセン病があるのかと驚きました。

〇改めて中村さんの死がどれほどもったいなく、悔しいものかと思いました、もっともっと多くの日本人に中村さんのことを知ってもらいたいです。(東京都 36歳)

〇中村医師の話は聞いたことがありましたが、はじめてしっかりと理解できました。武器がなくても水と食べもので命をつないでいくことで平和が実現できるのですね。

〇人が自然と共に生き、謙遜に歩むこと、35年その地に現地の方々と共に生きた中村さんの生きざまに学ばされました。

〇今回映画を観て本当によかった。全ての人に観てほしい映画だと思った。本当に大事なもの(命をつなぐ自然の恵み、命を大切にすること)に気づかせてくれた。中村哲さんの本を読んでみたい。

〇この映画を観るのは2回目です。自宅近くの図書館で中村さん本を借りて読んでいます。

〇感動しました。世界から戦争を無くするために、軍隊を無くせねばなりません。まず自分の国から始めるには、国民の見識と覚悟が必要です。(加賀市 84歳)

〇中村医師のご活動はドキュメント番組などで、ほぼ知っているつもりではありましたが、医師としてのお働きの映像は初めてで、前半の医療活動も見せてもらってとてもよかったです。

〇平和という言葉はむずかしい。何をもってなのか。

〇以前から中村哲の本は読んでいたが、やはり映像ではまた強い中村の思いが強く感じられ、とてもよかった。見られて想像できなかったことが現実として受け止められた。(金沢市 76歳:震災で輪島から金沢へ避難しています)

〇「暴に対し暴をもって報いない」という言葉が、今のロシアのウクライナ侵攻、イスラエルのガザ攻撃に重なりました。軍事費拡大の日本政府にも子どもに対し、けんかはだめ、話し合いでと言うのに国家レベルになると、なぜこうなるのか。そんな中、黙々と実をもって活動された中村さんに心から感謝します。

〇「荒野に希望の灯をともす」の言葉そのものでした。戦争では何も得ることなどないことがよくわかりました。

〇日本の、世界のともすれば絶望しそうになる状況のなかで、中村哲さんの生き方、業績に、確かな希望がある。この映画を多くの人に観てほしい、と心から思った。

〇言葉にすると陳腐になってしまうが、一人の意思と共鳴した人々の途方もない大きな力の前に、権力の無力を思い知らされる。反戦の側の私のような者にとり、頼りとした中村哲さんは存在しない。この現実は痛切である。しかし、遺志と珠玉の言葉は引き継がれる。平和の持つ途方もない力を信じて進みたい。上映会ありがとうございました。

〇映画のなかで中村医師の言葉「暗ければ灯をともす価値がある。寒ければ火を焚く意味がある」 この言葉の意味を噛みしめて今後を歩みたい。

〇命をかけるとはこういうことなのだと教えられます。ケーキを配るところ、水が通ったところ、その中での人々の笑顔に涙が出ました。やはり笑顔のあふれる社会、世界がよいです。

〇中村哲の言う平和に強く共感した。世界中に広めたいと思った。

〇用水路が完成したときの現地の人々の喜びの声がとてもこころに残った。私は日本から出たことがなく、海外の現状をあまり知らなかったが、これからはもっと積極的に知って自分で行動できるようになりたい。(金沢市 16歳)

〇人類の平和とは何かを深く考えさせられました。中村哲さんの生き様について、本を通してもっと知りたいと思います。

〇平和とは人々がつながり生きること。砂の砂漠が緑豊かな土地になり、子どもたちの笑い声、豊かな食料をわかち合う人々、すばらしい、専門家って何なのだろう、その信念の強さを思います。

〇知らないということは何と罪なことと思いました。知ったからには行動に移すことの大切さを思いました。

〇人が飢えるところに平和はない。魂が飢えるところに安心はない。昨年名古屋で見ましたが、今回金沢でも見れて良かったです。

〇どんな一国の大統領、学者の一言より、中村医師の一言の重さをズシリと感じる上映会でした。アフガニスタンの人々がこれからも生きる喜び、自然との共生でより幸せになられますよう、わたしたちも日常生活の細部にまで、今日学んだことを生かしていきたいと思いました。

〇平和を願いながら何とかけ離れた世界になっていくことでしょう。核廃絶を願って止みません。唯一の被爆国としてその悲惨を悲しみます。自然災害(地震etc)だけでなく、環境破壊もstopを訴えます。(金沢市 93歳)

〇素晴らしい!中村哲の思いを平和な世のため生かして行かないと!

〇人の命を守るのは平和と水、自衛隊の海外派遣は国民を守ることができないことを再認識した。

〇ウクライナ、ガザの人達、生きる術を世界が考えられるようになりたい。中村哲氏の人の命のあり方を考えぬき、山田堰まで学び、たどりついた生き方は人を大切にする本当に希望の灯です。

〇戦争の足音が近づいているように感じる昨今、平和とは何なのか、改めて考えさせられた。たった一人で始めた活動から周りの人を現地の人を巻き込み、広く知られるようになっていったのは中村さんの人柄と平和希求の想いに賛同する人が増えていくことにつながったと感じた。

〇最初から最後まで泣きっぱなしでした。私にはあすこまで素晴らしいことはできませんが、笑顔や言葉や行動で人や物に奉仕をし、少しでも早く世界全体が幸せになるよう努力したいと思います。

 

【2】映画制作者やペシャワール会へのメッセージ

 〇2001年の戦禍と干ばつに緊急食料援助を訴える講演会(金沢では東京講演のビデオを見る会)があり、ペシャーワール会は皆さんの寄付はすべて現地支援に使っている、会の運営には使っていないときっぱり言われたことに心うたれ、すぐに会員になりました。会報、著書、講演など沢山書かれて運営費を捻出されていたのですね。心から敬意を表します。アフガニスタンのことは日本では情報が少なく、それ以降、関心をもって見るようになりました。2020年1月、福岡でのお別れ会に参加させていただきました。かつて中村さんが「もし自分が死んでも必ずあとを継いでくれる人たちがいる」と言われたとおり、歩み続ける決意の会に思えました。あの時の駐日アフガニスタン大使の弔辞は胸にささりました。

〇会員です。一生涯、会員でいます。

〇アフガンの人達の悲しげな目から喜びの目になっていった。一人の力がこんなにも大きな力になるとは。今の政治家は自分の欲だけ、自分もささいなことからでも人の力になりたい。

〇Dr中村氏がなぜ殺されねばならなかったかの追求がひと言ほしかった。

〇もっとたくさんの劇場で上映してほしいです!(東京都 36歳)

〇金沢で開催して下さりありがとうございました。

〇私は現在、ペシャーワール会の会員です。中村さんの生き方を学んで、今後もがんばって生きていきます。

〇完成度の高い良質な作品でした。やがて近いうちにこれを一般に流布できる方途を講じてください。各地域での上映活動など・・・(加賀市 84歳)

〇〝医者なのに自分のお子さんは助けられない〟映画ではちらっとしか触れていませんでしたが、どんなにかおつらい出来事だったか、と思います。

〇もっと多くの人がみるべき、時に子どもたちに見て感じ取って考えてほしい。

〇地道な活動を継続されていることに敬意を表します。

〇とても勉強になりました。なぜ医師なのに用水路をつくろうとしたのか、よくわかりました。水路でさばくが森になってすごいと思った。(津幡町 10歳)

〇ごはんをたべれなかった人がかわいそうだった。(津幡町 7歳)

〇子どもたちも集中して見ることができました。ありがとうございました。大切なことを学べたと思います。(津幡町 39歳)

〇ドキュメンタリー映画の映像と語りに全編、圧倒されました。もっともっと大勢の人たちに観てもらいたい映画です。

〇このような素晴らしい映画をぜひ、テレビのゴールデンタイムに上映し、多くの人に知ってもらいたいと思った。

〇このような映画を見る機会を与えていただきありがとうございます。ぜひ、多くの子どもたちや若者にも見てもらえるよう教育機関、学校関係者に働きかけをお願いします。

〇みなさんの強い想い、信念が真の平和につながります。ありがとうございました。

〇ありがとうございます。自分の生きる力としたい言葉、想いがいっぱいありました。

〇今後もアフガニスタンの人々との連帯、協力が途切れることがありませんよう、活動を続けてください。微力ながら協力できるようになりたいと思います。

〇ノーベル平和賞を

〇是非この映画を全国の小、中、高の授業の中に取り入れるべき!

〇水の大切さは能登半島地震でも痛感しました。私たちもできることをしていきたいと思います。

〇国境なき医師団が国境なき生き方を問う、小さな小さな灯を守るため協力したいです。映画をありがとう。

 劇場版「荒野に希望の灯をともす」上映実行委員会から戦争をさせない石川の会に8月12日、13日の金沢上映会への鑑賞のお誘いがありました。本会ホームページに紹介します。

 前売券を希望される場合は、下記の① 案内チラシの問合せ先に連絡する、②「チケットぴあ」を通じて購入する、③ 石川県立音楽堂のプレイガイドでも購入できます。

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劇団なんじゃもんじゃ  

ひとり芝居「悔悟の記録」ーある憲兵のもの語るー 開催ご案内

 ご案内のように、岸田文雄内閣は自民党の裏金問題や統一協会問題で政権発足以来の低支持率となり、国民の信頼を完全に失っている状態です。それにもかかわらず、岸田首相は「日本を取り巻く安全保障環境が激変した」と大軍拡を推し進め、自分の在任期間中に憲法改正を実現するとの発言を繰り返しています。ある意味では安倍前首相より危険な政治姿勢といわねばなりません。

 戦争をさせない石川の会は日本をまたしても戦争に引きずり込もうとするこのような動向に歯止めをかける活動を続けていますが、このたび、「劇団なんじゃもんじゃ」の芝居鑑賞を通して戦争のもつ悲惨な断面と平和の尊さを学ぶ催しを企画しました。ひとり芝居なので大がかりではありません。しかし出演者の西尾瞬三さんは、ある日本の憲兵が中国の戦場で行った行為への悔悟の思いを迫真ある語りで私たちに訴えます。

 

日 時  2024年4月28日(日)開場は13:30 開演は14:00

会 場  金沢市民芸術村 ドラマ工房 (金沢市大和町1-1)

鑑賞券  大人:1,000円  中学・高校生:500円

主 催  戦争をさせない石川の会

*公演後、演者の西尾瞬三さんとの交流会を芸術村「里山の家」でおこないます。

 お誘い合わせの上、ぜひご来場ください。

 

 

 

 戦争をさせない石川の会は「戦争シリーズ」講演会を12月2日、石川県教育会館2階集会室で開催しました。演題は「言論は死なずー戦後民主主義とメディアの再生のために」、講師は月刊『世界』前編集長の熊谷伸一郎さんです。

【講演要旨】

言論は死なず―戦後民主主義とメディアの再生のために

月刊『世界』前編集長  熊谷伸一郎

 はじめに

  日本における戦後民主主義の考え方には平和の問題、戦争に対する反省の問題、アジアに対する向き合い方など様々な問題が含まれています。この戦後民主主義をより深め、実践の中で研ぎ澄ましていくことが私の一貫した問題意識です。今日はそのことをメディアの再生と絡めてお話できればと思います。

 右肩下がりの出版界-どのような現状にあるか

 出版界は絵に描いたように右肩下がりが続いている。紙媒体だけ見ると1996年=2兆6500億円から2022年=1兆1292億円と半分以下になり、2023年は1兆円、2024年は1兆円割れも予想されている。特に「雑誌」の凋落ぶりが著しい。1996年=1兆5633億円から2022年=4795億に激減している。これは市民一人あたりの「雑誌」の購入冊数が低下している(1996年=13.6冊から2022年2.4冊)ためで、出版界の危機の大部分は「雑誌の危機」である。雑誌には賞味期限があり、本来は1か月、長くて2か月が限度。従って返品率が高い。2023年上半期の週刊誌の返品率は46%だった。

 一方、電子出版は(紙の)雑誌を販売・市場占有率で上回るようになった。電子出版のほゞ9割が漫画である。出版界は漫画の有無で2分している。印刷や在庫のコストがかからない漫画を持っている小学館、講談社、角川書店は、ボロ儲けしていが、漫画を持たない出版社は大変厳しい局面を迎えている。

 町の書店が一時期より1万店も減った一番の原因は、雑誌が売れなくなったからだ。定期雑誌の発行部数の減少により、書店がどんどん少なくなり、(書店に置かない)定期購読システムを持たない出版社は苦境が続いている。幸い月刊『世界』は2016年から定期購読システムを導入しており、現在は順調に発行部数も伸びている。

 新聞の発行部数は、2000年から2022年までの23年間で5371万部から3085万部まで減少。世帯あたりの購読率も1.13部から0.53部に半減し、ほゞ2軒に1軒しか定期購読していない。新聞の発行部数の右肩下がりが顕著で2023年には3000部を割り、2024年には2500万部台が予測される。朝日新聞では2012年の762万部が最近では322万部に半減している。10年間で半分に減少した。朝日新聞のこの10年間の推移は、メディアがどのように衰退していくのかの象徴である。

 なぜ既存メディアの苦境が続くのか

 メディアの苦境が続くのは、①デジタル化による「無料」の情報空間の拡大、②スマホの普及による可処分時間の減少、③実質賃金の低下による図書購入費の減少、④消費者物価の高騰による図書の価格の高騰、そして⑤人口減少時代に突入したからである。

 衰退するメディアの現場で起きてきたこと

 2012年の安部政権誕生以降、「マーケティング」でヘイト本が興隆した。

・2014年、朝日新聞の吉田調書報道(慰安婦報道をめぐる撤回と謝罪)

・2016年 右派論壇誌・月刊『Haneda』創刊(花田紀凱編集長)

・2017年 飛鳥新社『今こそ、韓国に謝ろう』(百田尚機)

・2017年 講談社『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇』(ケント・ギルバート)

・2017年 講談社『中華思想を妄信する中国人と韓国人の悲劇』(ケント・ギルバード)

・2018年 新潮社『新潮45』事件=国会議員・杉田水脈氏の「LGPTの人々には〝生産性〟がない論考を掲載、社内外の批判が高まり、同誌は休刊に。

・2019年 小学館『週刊ポスト』が「韓国なんて要らない」特集

言論メディアの「死のサイクル」・・・・図表2

 言論メディアが売上至上主義を採ると、企画内容の劣化⇒読者の信頼低下⇒売上の低下⇒コスト削減となり、さらに売上至上主義に陥ると云われる「死のサイクル」が続く。

 メディアの衰亡のあと、何が起きるのか

 日本では政治的な弾圧を受けていないのに「萎縮と忖度」が横行している。ここが最大の問題である。政治家が個別の番組に介入した場合、拒絶しなければならないのは勿論だが、良質な言論・ジャーナリズムが消えていくのは〝弾圧〟ではなく〝商売上の理由〟である。言論メディアの「死のサイクル」にある「貧すれば鈍する」編集の現場がある。このためメディアを通じて世の中を知る私たちは、(真実を)知ることができない。権力に都合のよい情報しか知らされないことになる。

 戦後民主主義の重要な点は、政府にあのような惨禍を起こさせないこと、つまり戦争を起こさせないために様々な仕組みを頑張って作ってきたこと。とりわけメディアによる権力のチェックである。この基本的なベースが失われているのではないか。

 それでも良質な情報と議論は必要だ

 私たちはメディアなしにはほとんど何も知ることができない。良質な情報と提供するメディアは民主主義社会には不可欠である。インターネットがあるが、情報と議論の流通過程に編集・編集者が存在する意義はあると思う。インターネット社会だからこそ、世の中には情報は無限にある。その中で読者のアンテナとなって今何が起きているのかを察知して、その情報を流通過程に乗せていくのが「編集」の役割である。

 なぜメディアは〝消える〟のか。メディアには民主的社会に不可欠なインフラでありつつ私経営で営まれる両面性があり、民間企業だからだ。商業ベースだから消えていく。

 ジャーナリスト・編集者になるということは、自分の良心に従って読者に最良の情報を提供することである。これに尽きる。みんなの利益、公共の利益を考えて情報を提供していくのが大原則である。

 どう打開していくのか

 3つの道筋がある。一つはNPOメディア=商業ベースで志しを廃れさすのではなく、視聴者や読者からの寄付を中心に営利を目的にしないメディア。二つ目は地域メディアの再構築=地方新聞、地域ラジオ等。三つ目は小規模な〝原則的〟メディアの多発・散発的起業である。この三つが重なりあって存在している。メディアは自分たちで作っていくという感覚を地域で取り戻そう。ジャーナリズムの精神、自分の良心に忠実なメディアを複数起業していくことが肝要である。

 どのようなメディアを再構築するか

 〝原則的〟なメディアとは、①市民の「知る権利」に奉仕すること、②権力を持つ人々の動きを監視・チェックすること、③市民社会で起きていること、議論されていることの共有、④言行が一致しているメディアであること、⑤タブーのない言論機関であること、⑥自らが良心に照らして裁量と確信できる情報・議論を伝達する、⑦専門性を磨く自己革新の努力をサポートするメディア組織である。

 おわりに―新たな拠点をつくるために

 お陰様で月刊「世界」は発行部数も増えており、再生産可能な体制になっている。私は今年7月に岩波書店を退職し、現在新しい出版社、再生産可能な会社を準備している。何のために会社をつくるのか。基本的には「世界」が持っている不変のポリシー、より良い社会を作っていく市民のための最良の言論を共有するための器を作るためである。これをキチンと維持していけば潰れることはないと思う。これが失われるとメディアの死、言論機関の死となる。私は今後、Webメディアや単行本の出版社を起業していきます。

(まとめ 非核・いしかわ編集部)

◎戦争をさせない石川の会が12月2日、石川県教育会館2階集会室で開いた「戦争シリーズ」講演会の講演要旨です。

 10月1日、金沢歌劇座別館3階大練習室にて核禁条約署名石川県連絡会が、ドキュメンタリー映画「声をあげる高校生たち―核兵器禁止条約に署名・批准を」上映会と斉藤とも子さんのトークイベントを開催しました。

*今回のイベントは核禁条約署名石川県連絡会が主催しました。
 斉藤とも子さんのトークイベント(動画)を同連絡会賛同団体の戦争をさせない石川の会ホームページにアップします。YooTube動画の所要時間は35分です。

【斉藤とも子さんの講演要旨】

 10月1日、核禁条約署名石川県連絡会主催のドキュメンタリー「声を上げる高校生たち」上映会&斉藤とも子さん(同映画ナレーター)トークイベントが開催された。トークの要旨を報告する。なお、文章化するにあたって順序を再整理した。

「きのこ会」との出会い

 原爆小頭症をご存じでしょうか。妊娠初期に、爆心地から近距離で胎内被爆したことで発現することのある障害です。ほとんどの方は、妊娠2~4か月頃に1.5㎞以内で被爆されていて、700~800mという近距離の方もありました。両手にすっぽり入る、子猫のような大きさで生まれた子もいます。障害の程度は様々ですが、脳の発育を阻害されたために知的障害があります。この問題を、原爆投下二十年後、広島のジャーナリストがつきとめ、1965年6月に原爆小頭症児の親子の会「きのこ会」が発足しました。

 私は、大学3年生のときに被爆者の聞き取りを元に卒業論文を書いていたこともあり、大学院に入って「きのこ会」と出会いました。支援者の遺稿集を読んで、「人間はこんな過酷な運命のなかにあっても、人と人が繋がり、助け合うことでこんなに素敵に生きられるのか」と、当事者と支援者の関係性に心を打たれたのがきっかけです。以来20年余り通い続けて、先月、喜寿のお祝いの会をしてきたところなのです。二十歳まで生きられないと言われてきた人たちが、七十七歳になられました。人間の生きる力のすごさを感じています。

 被爆者、映画とのかかわり

 大きなきっかけは、井上ひさしさんの戯曲「父と暮せば」(詳細は後述)です。30代のころ、自らが挫折を感じていたときに広島のお好み焼屋で被爆者と出会いました。それまでは、原爆や被爆者イコール暗い、重いという印象があったのですが、実際にお会いしたら、忘れられない痛みを抱えながらも、明るく生き抜いている姿に感銘を受けました。出会いによって当時の自分が支えられた、それをきっかけに被爆者の方々とのお付き合いが今でも続いています。

 今回、以前より交流のあった有原誠治監督から映画「声を上げる高校生たち」のナレーションのオファーをいただきましたが、それまで、私は全国高校生平和ゼミナールの存在も知らなかったのです。活動を知って、こんなに頑張っている高校生たちがいるのかとビックリしました。しかも、広島で最初にスタートした1978年当時は私もちょうど高校生で、同じ世代が始めて、今も連綿と続く活動に感動し、お引き受けしました。その後、高校生たちの活動の場にも参加するようになりました。

 転機になったこと

 17歳の頃は女優になりたくて仕方なく、大学には興味がなかったのです。親の「高校だけは出ておけ」という考え方や、当時、優等生の役を演じることが多く「優等生」と言われるのが嫌で、高校二年生で中退しました。その後、結婚や阪神・淡路大震災なども経験しましたが、大きな転機はドキュメンタリー番組の仕事で、タイの山岳民族の方々に出会ったことです。そこで子どもたちと触れ合う中で、夢や勉強をするという意味を考え直して、もう一度学校で勉強したいという思いが芽生えました。

 高校中退でしたから、大学受験検定を受けて、その後、3年浪人して東洋大学社会学部に入学しました。ちょうどその頃に、井上ひさしさんから戯曲「父と暮せば」の仕事が舞い込んできたのです。女優もやめようと思って、それ以外の仕事はお断りしていたのですが、「父と暮せば」は過去の公演も観ていて、原爆を扱う作品は暗いイメージですが、「父と暮せば」には最後に希望が描かれていたのが心に残っていました。だから、このお仕事だけはやりたいという思いが強くて、お引き受けしたのです。それから、女優も続けながら被爆者の方々との交流も続いていくことになりました。

 声をあげる若者たち

 今、若い方たちの活躍がめざましいと感じます。中高生も頑張って署名を集めていますが、私なんかは気が小さくて、人に「署名して」となかなか言えません。声を掛けられないでいる高校生たちを見ると、「わかるよ」と共感の思いで涙が出そうになります。

 人混みで声をあげるのは大変です。その中で、信号待ちをしている人に一生懸命対話して署名に繋げている高校生の姿を見て、なんて素敵なんだろうか、と感動しました。ワァーとした言葉だと通り過ぎていくけれど、そっと言い寄られて声を掛けられる方が足を止めますよね。私が署名活動をするときにも高校生の姿をお手本に工夫して、この人は協力してくれないだろうなぁという人が話を聞いてくださったり、学生の集団に声を掛けたら協力してくれたりと意外な経験もできました。

 今夏の原水爆禁止世界大会の最後に、高校生平和ゼミナールの発言がありました。満員の会場、自分の言葉で伝える高校生たちの姿。大事なのはそれをあたたかく拍手で応えた大人たちの姿。その反応を見て高校生たちも嬉しく感じます。若い人は宝だけれど、その背中を押す大人の存在が重要です。高校生平和ゼミナールでも前には立たないけれど後ろで支える人たちがいます。若い人たちに教えてもらいながら、私も自分にできることを続けていきたいと思います。今日はありがとうございました。

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 以上。なお、トークの模様は戦争をさせない石川の会のYouTubeにアーカイブ動画があるので、ご覧いただきたい。あわせて、氏の著書『きのこ雲の下から、明日へ』(ゆいぽおと、2005五年)のご一読もおすすめしたい。(まとめ 大田健志)

 

 

 9月30日、金沢市近江町交流プラザ4階集会室で開かれた「大軍拡・大増税を許さない秋の大学習会」のYouTube講演動画及び講演要旨を本会ホームページに掲載します。

 演題は「自公政権に替わる新たな政権構築の展望を求めてー岸田政権の『戦争政治』終わらせるために」、講師は明治大学国際武器移転史研究所客員研究員、山口大学名誉教授の纐纈厚(こうけつ あつし)さんです。主催は石川憲法会議。石川革新懇・石川県平和委員会・戦争をさせない石川の会です。

*講演動画は前半の講演、後半は質疑応答ですが、後半はバッテリー不足で中途で終了しました。ご容赦ください。

 

【纐纈厚さんの講演要旨】

 ◆岸田政権の本質

 岸田政権の本質を率直に言えば、疑似安倍政権としての軍事国家日本にすることにあります。「死せる安倍、岸田を走らす」に等しい。即ち、多国間軍事ブロックの促進による右傾化・軍事化推進政権であり、反民主主義と憲法改悪による保守反共政権であり、日米軍事同盟絶対化による重武装・同盟依存日、政権であり、国民不在の権力政治による資本利益優先政権だということです。

 先ず①「戦争できる国」から「戦争する国」への大転換について述べます。これは集団的自衛権の行使容認と新安保法制等により、「戦争のできる国家・日本」に変質することは、軍事大国化への第一段階です。「日米豪印戦略対話」(通称QUAD)による四カ国の相互運用機能の高度化は、軍事大国化の第二段階です。防衛費大増額や敵基地攻撃能力保持の具体化、NATOとの連携によるアジア版NATO体制の構築から、将来的にNATO+インド太平洋軍事同盟による対中国・対ロシア封じ込め=「戦争する国家・日本」に変質することは、軍事大国化の第三段階と言えます。

 ②「統合司令部」(=戦争指導部)設置は、指揮命令の流れが、首相・防衛相が自衛隊に対してより直轄的なものになることを示します。

 ③「アジア版NATO」構想の危うさについて述べます。首相の欧州とインド太平洋の安全保障が切り離せないという認識と「ウクライナは明日の東アジアかもしれない」という危機感の表明は、米国主導の戦争に常時参戦することに連なるものです。しかしロシアとウクライナの関係を中国と日本の関係に置き換えるのは、歴史的にも政治的にも根本的な間違いです。

 ④軍事同盟強化に基礎を置く防衛外交は極めて危険だということです。多国間軍事同盟は自動参戦条項となって戦争の呼び水となるということです。日英同盟が日露戦争を、日独伊三国同盟がアジア太平洋戦争を呼び込んだ歴史事実と向き合う必要があります。

◆拍車かかる岸田政権の〝戦争政治〟

 防衛費の増額は世界第3位の軍事大国となることを意味し、反撃能力の保有は「専守防衛」の放棄と先制攻撃戦略の導入に連なり、「安保3文書」は軍事国家日本への明らかな公式宣言であり、防衛産業強化法は武器輸出解禁と「死の商人」国家日本の誕生となり、南西諸島へのミサイル基地設営は日米軍事一体化と在日米軍の強化となるものです。「軍事には軍事を」は危険で愚かな路線です。「軍事には外交を」でなければなりません。以下の点を注視します。

  • 防衛費の大増額は国民の暮らしを無視した防衛利権が絡むものであり、軍事大国は貧困大国の道であることを見ておくことです。安倍政権以降、軍事予算は増加の一途をたどり、殊に岸田政権2年目の23年度以降は概算要求の段階で青天井の状態になりました。既に日本のGNPはこの30年間成長が止まり、世界に占める日本のGNP比率は90年代半ばに18%程度あったものが6%になりました。同時に1200兆円もの借金を抱えています。
  • 憲法と国連憲章に違反する反撃能力の保有も大問題です。敵基地攻撃能力への転用が想定される主なスタンドオフ(敵の対空ミサイルの射程外から発射が可能な)ミサイルには極超音速誘導弾や高速滑空弾などがあり、政府は一発5億円もするトマホークの400発購入(日本は高額で購入)を決定し、南西諸島への配備を進めています。そしてその米国側の狙いは「中国の(米国本土への)ミサイル攻撃の第一撃を確実に吸収できるようにすること」だと2016年に大統領補佐官が明かしています。これはとんでもないことです。
  • ロシア・ウクライナ戦争を奇禍として日本の安全保障の基本をどこに置くか。これをヒント・教訓にせねばなりません。この侵略は、NATOの多国間軍事同盟の対ロシア抑止力が機能不全だったこと、賛否があるもののウクライナのNATO未加盟がロシアの侵略の要因とする分析には過ちがあり、NATOの対ロシア恫喝(東方拡大・東方浸透)の負の帰結として戦争を誘発した面を見なくてはなりません。

 冷戦終結後、旧ソ連を含む東欧諸国も次々にNATOに加盟し、ウクライナも加盟を希望し、ロシアがNATO「不拡大」の確約を要求するなかで、米国は「ウクライナの主権を尊重する」との立場でした。しかし「核兵器の先制使用はしない」という約束が、結果的に通常戦争となってしまったことについては、深く検討を要します。

◆岸田政権はどこに向かうのか

 日本を危険な方向に追いやる岸田政権の正体は内閣支持率の低下で証明済みと言えます。「聞く力」を示さず「逃げる力」を増す政権に私たちは「追いかけ・追い越す力」を発揮すべきです。戦争政治を阻み、自公政権に替わる連合政権樹立のためには、平和と民主主義を求める護憲運動の活性化が不可欠です。その運動を最大化・最適化するためには「野党共闘」(=護憲運動)が強く求められます。それには全国革新懇の次の3つの共同目標が重要です。

 ①軍事大国化の帰結である貧困大国化ではなく、経済を国民本位に転換し、暮らしを豊かにし、②護憲運  動の深化により、日本国憲法を生かし、自由と人権と民主主義を発展させ、③非核・非同盟・中立の立場で日米安保条約をなくすこと。これらが大切です。

 岸田自公政権は、疑似安倍政権として国民生活を蔑ろにしつつ、対米従属政治を続けてきました。それは神話(絵空事)としての抑止論と、戦争を呼び込むものでしかない軍事同盟論を口実に「戦争する国」に向かってひた走ってきた道です。それによって日本は「準戦時体制」に入り、危険な事態に立ち至りました。そうではなく日本は、抑止力神話と同盟信仰論から脱却し、平和・中立・非同盟の道を歩まねばなりません。

 「戦争が廊下の奥に立つてゐた」(渡辺白泉)

 「戦前の一本道が現るる」(三橋敏雄)

(まとめ 非核・いしかわ編集部)

◎9月30日に石川憲法会議ほか3団体が主催した講演会の講演要旨です。

戦後・被爆80年

関連リンク

記憶の灯り 希望の宙へ
いしかわの戦争と平和
安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める!いしかわ市民連合

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